読売新聞提供 撮影:林陽一

『THE K2(原題)』では大統領候補夫人のボディーガード キム・ジェハを演じています。どんなキャラクターですか?

過去の事件のせいで人と距離を置いていますが、一人の女性と出会い、少しずつ心を開いていきます。自分を犠牲にしてでも人を守ろうとする、自分の危険を顧みず愛する人のために生きようとするヒーローのようなかっこよさがあります。仕事はできるのに、恋愛のときは可愛くなるところも魅力です。

どんなふうに演じようと思いましたか?

僕の役作りは、どれだけ計算して、どれだけ考えて、どれだけキャラクターを深く分析できるか、それにつきます。僕、演技に関して、少し計算高いところがあって。役に入り込むというよりも、反対にキャラクターと僕とは全く別人格だと思っていて、キャラクターと一線を引いて付き合っている。もちろん、俳優であるからには、視聴者の方が観るときに、自分がそのキャラクターに見えなくてはいけないのでその努力はします。今回は男らしさを前面に出して演じました。

先ほど、ジェハはヒーロー的存在だとおっしゃっていましたが、チ・チャンウクさんにとってのヒーローとは?

母親ですね。母が僕を産んでくれて、育ててくれて、自分を犠牲にして僕に尽くしてくれましたから。母は僕にとって、一番の英雄です。

ユナ(少女時代)さん演じるヒロイン、アンナとのロマンスは、男臭さというよりも純粋で可愛らしいジェハが見られました。ロマンスシーンで印象に残っているのはどこでしょうか?

アンナがキッチンでラーメンを作って食べるところを監視カメラで観るシーンが気に入っています。直接の接触はないけど、二人は二人だけの方法でコミュニケーションを取っている。それって、とてもロマンチックだなと。ジェハがアンナの姿を見て心を開くシーンでもあるので、印象に残っています。

ユナさんと共演すると聞いたとき、どんなふうに思いましたか?

まずは、楽しくやれそうだと思いました。国民的アイドルですが、一人の女優さんとして接するようにしました。僕は人見知りをするタイプなのですが、最近は自分から距離を縮めようと心がけています。今作でもユナさんに自分から話しかけて、作品の話やユナさん自身の話、僕自身の話などをして仲良くなりました。

少女時代のダンスを習ったりもしましたか?

(びっくりした顔で)ええ!? ダンスですか?あははは。ないです、ないです!習いたいとも思わなかったです(笑)

失礼しました。ユナさんが「キスシーンを撮ったあとで急速に距離が縮まった」と言っていましたが、キスには自信はありますか?

(爆笑して)そうですね……。自信がなくもないけど、あると堂々と言えるほどでもないし……。本当に答えに困る質問ですね(笑)

作品の性質上、1話に1回はかなりハードなアクションシーンがありましたが、チ・チャンウクさんはアクションは好きですか?

はい!(即答)好きだからこそ、この作品にも挑戦したいと思いました。今作は体力的に辛いシーンも多かったですが、楽しく演じましたよ。

特にお気に入りのアクションシーンはありますか?

銭湯で裸のまま他の警備員たちとケンカするシーンと、危険にさらされたユジン(ソン・ユナ扮)を助けるために傘を使って乱闘するシーンは、僕が見てもかっこよかったなと思います。

やはり、アクションシーンではアドレナリンがバンバン出るのでしょうか?

僕の場合は、逆に、できるだけ冷静でいようとします。興奮してしまうと、怪我することもありますから。

体力的に辛いシーンを撮ったあとに、『自分へのご褒美』をあげましたか?

撮影の合間は時間がないので、クランクアップしたあとに美味しいものを食べました。ちょっと高価なものを食べたり、量をたくさん食べたり。キムチチゲや肉料理、寿司が好きですね。3、4種類のメニューを頼んで、「次はどれを食べようかな」と悩む時間が幸せなんです。

鍛え上げた上半身を惜しげもなく露出するサービスショットも見どころの一つです。

男らしいキャラクターなので、筋肉で男性美を見せたいと思い毎日筋力トレーニングをしました。でも運動より食事管理の方が辛かったですね。パプリカやバナナ、トマト、ブロッコリーを中心に食べ、お米やパンはできる限り我慢しました。僕はササミが苦手なので、代わりに牛肉を食べたりもしました。

食べるのが好きな人にとっては、食事管理は苦行そのものですよね。

そうなんです。でも、悲しいかな、食事管理が一番効果があるんですよね。トレーニング中は相当ストレスを受けたので、今は好きなものを好きなだけ食べています。何より白飯を食べられるのが幸せです。

最後に、今後の活動予定を教えてください。

現在、次回作については検討中。2月17日には日本でライブを開催します。日本の皆さんに新しいチ・チャンウクを見てもらいたいなと思い、今、いろいろと準備をしているので、ライブ当日、たくさんの方とお会いでいたら嬉しいです。

感情ではなく理屈で演じる、アクションのために自分を痛めつけて、徹底的に体をつくる。職人のような姿勢にシムクンした取材でした。