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吉田喜重監督特集 エロス＋虐殺［ロング・バージョン］

01/14(水)01:00～04:40

大正時代、自由恋愛を提唱・実践した無政府主義者の大杉栄。彼と女性たちとの関係を題材に、吉田喜重監督が近代日本の国家権力と個人の関係を鋭く追求した前衛映画の傑作。 大正時代、妻子がありながら複数の女性と自由恋愛を実践し、物議を醸した末、関東大震災の直後、憲兵隊によって殺害され、３８歳で短い生涯を閉じた実在の無政府主義者・大杉。そんな彼が、不倫相手の女性のひとりに刺された日蔭茶屋事件を題材に、鬼才・吉田監督が、史実を踏まえつつもそこに大胆な脚色を施し、先鋭的な映像表現を駆使しながら、近代日本の国家権力と個人の関係を鋭く追求。事件の当時者から上映差し止めを求める訴訟を起こされたいわくつきの問題作にして、日本映画史上屈指の傑作前衛映画の１本。 「魔子さん。あなたは大正１２年、関東大震災の混乱の中で大杉栄とともに虐殺されたその妻の伊藤野枝さんの忘れ形見の魔子さんですね？」と、暗闇の中に座る女性に対して次々に質問が投げかけられる場面から、映画はスタート。やがて時代や場所が切り替わり、伊藤野枝が登場。辻潤の妻であった彼女は、自由恋愛を唱える大杉栄の思想に共鳴し、保子という妻のあった彼と不倫関係に陥るが、大杉にはさらに逸子という別の愛人もいた。