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07/12(土)04:00~05:30
“ニヒル”という形容詞がこの上なく似合う俳優、天知茂。善玉、悪玉ともに印象深い作品の多い天知だが、本作で彼が演じた愛染は、お上の裏切りに遭い非業の死を遂げた主君のため復讐を決意した浪人という役どころ。狂四郎がそれに立ちはだかり、民衆のために戦うという、ダークヒーロー・眠狂四郎シリーズのなかで異色のストーリー。愛染は江戸中を火の海にしようと目論むが、決して根からの悪人ではない。見知らぬ幼い子供との約束を律儀に守ろうとする慈愛の心も持ちつつ、復讐のため無垢の人々すら火の海に飲み込まさんとする凶悪さを秘めている。そのアンバランスさが彼のキャラクター造形に深みを与えている。「あいつは俺の影なのだ」のキャッチコピーの通り、愛染は狂四郎と同じ円月殺法の使い手、かつ狂四郎は愛染の主君の息子に瓜二つという対称性を持っており、正義ともうひとつの正義という構造になっているのが面白い。最後、狂四郎との対決の際に愛染が放つ科白、「よかろう、お主となら」。目的を異にする敵ながら、相手を認める関係は見るものの胸を熱くする。 眠狂四郎(市川雷蔵)は、居酒屋である事件の話を聞いた。江戸で1、2を争う油問屋弥彦屋へ白昼、浪人・愛染(天知茂)が忍び込み、ランプ燈に使う油精製の原理が書かれた図録が盗まれたという。それは大塩中斎とその息子によって研究されていたもので、父子はその権利を一万両で譲り、貧民救済資金に充てるつもりであったが、商人の裏切りに遭い、大塩父子の首は河原にさらされることとなった。愛染(天知茂)は父子を死に追いやった張本人・老中水野忠邦への恨みを晴らすべく、江戸を火の海にしようと企てていたのであった。狂四郎は愛染一味と対決する!
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