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VORTEX ヴォルテックス

07/04(金)03:10～05:50

フランスの鬼才Ｇ・ノエ監督が、ある夫婦を主人公とし、彼らの老い・病気・死を、奇抜な映像で描いた意欲作。伝説的ホラー監督Ｄ・アルジェントが映画初主演したのも話題。 「カルネ」「アレックス」など、暴力・性など刺激的題材が多かった鬼才ノエ監督がそれらを封印し、一転して老い・病気・死という普遍的なモチーフに挑戦。ユニークなのは画面を分割する“スプリットスクリーン”という手法を採用したことで、異なるカメラから撮った夫婦それぞれを左右に２分割した画面で同時に見せた（一つは夫婦以外の登場人物であることも）。夫婦の夫役を演じたのが「サスペリア（１９７７）」などで知られる伝説的ホラー監督アルジェント、妻役が「ママと娼婦」のＦ・ルブランなのも見どころだ。 古いアパルトマンで同居している映画評論家の夫と認知症を患う元精神科医の妻。夫もまた心臓病に苦しみ、彼らと離れて暮らすその息子ステファンは両親を心配してアパルトマンを訪ねるが、貧しいので両親に金を無心する。夫はステファンに提案された介護施設への入所を拒む一方、少しずつ重症化していく妻の認知症に悩まされ、ついには日常生活に支障をきたし出す。やがて夫妻はひとりが亡くなり、もうひとりにも最期が近づき……。