「2020」高橋一生×上田岳弘×白井晃
05/18(土)13:15~15:00
運命の分岐点は疫病が世界を覆いオリンピックがなくなった2020年だった……。芥川賞作家書き下ろし。高橋一生がさまざまな「人生」をたどり、人類の歴史を走り抜ける!2019年に小説「ニムロッド」で芥川賞を受賞した作家の上田岳弘の文学に共鳴する高橋一生が、上田に書き下ろしを提案した「2020」を放送する。本作では、疫病があっという間に世界を覆い、東京オリンピックがなくなったあの年、2020年を起点に、はるか昔、人類の誕生から、はるか先?の世界の終わりまでを、高橋の声、肉体、動きを通して観客とともに時空の旅に出る。高橋は近未来を舞台に、最後の人間を演じる。構成・演出は世田谷パブリックシアター芸術監督でもある白井晃。高橋とはこれまでにいくつもの作品で高い成果を出してきた。その最強タッグが、6年ぶりに復活。映像・音楽を駆使し、ステージング・振付/ダンサーとして橋本ロマンスもクリエーションに参加する。クロマニヨン人、赤ちゃん工場の工場主、最高製品を売る男、そして最後の人間といった登場人物の挑発に、観客はどのように応えるのか。舞台に立つ一人の男の叫びは、私たちの心の葛藤を浮き彫りにする。高橋×上田×白井のトライアングルが奏でる“挑発の調べ”に、ご期待いただきたい。収録日:2022年7月21日/収録場所:東京 PARCO劇場
<ストーリー>空っぽの劇場。ひとりの男が現われる。彼の名は“Genius lul-lul(GL)”(高橋一生)。今は2730年、彼は710年間沈黙を貫いてきた。つまり2020年から。GLは過去と未来を行き来しながら、自分は何度も生まれ直し、自身の記憶をたぐり寄せているという。 最も古い記憶は、紀元前10万年。この時から彼には、人類がたどってはいけない悲惨な未来が見えていた。GLは「外すための予言」の絵を洞窟の壁に描き残し、ブロックを積み上げる。第2次大戦中の日本、1980年のアフリカ、さらに遠い未来をGLは旅する。 そして2020年、東京オリンピックが中止となったパブリック・ビューイング会場でAI、人工知能がGLに似せてつくった最強人間と彼は対峙する。GLが700年以上沈黙することになった理由は?彼が積み上げていくブロックは何を示唆しているのか!?