日曜劇場1500回記念「東京の秋」「家族ふたつ[前編]」
06/05(木)19:30~20:20
「東京の秋」は、山田太一のオリジナル脚本を「ふぞろいの林檎たち」の井上靖央が演出、前編・後編スタイルで放送され
た日曜劇場1500回記念作品。東京のエリートサラリーマン一家と、埼玉・所沢の土地成金一家の生活を対照的に描きな
がら、人間の“幸福”“愛”“結婚”といったドラマにおける不朽のテーマを、淡々とした語り口で、日常生活の中に追求して
いく異色作だ。出演は、日曜劇場初出演となる岸惠子、露口茂のほか、古手川裕子、奈良岡朋子、沖田浩之、三田村邦
彦など、石井ふく子プロデューサーにしては珍しい顔合わせとなっている。
【ストーリー】
有坂実穂(古手川裕子)は母・紀子(岸惠子)と父・慶司(露口茂)の3人で、とある美術館へ行った。親子3人で出かけるな
ど珍しいことだ。そこで偶然、父の会社の重役である村川夫妻(下元勉、風見章子)に出会うが、それが見合いの伏線だな
どとは実穂には想像もつかないことだった。兄・彰良(三田村邦彦)から、紀子と慶司が離婚寸前で、別れる前に実穂だけ
は嫁がせておこうとしているのだと聞き、実穂は何だかバカにされているような気持ちになるのだった。そんなある日、実
穂は千場誠次(沖田浩之)という男にナンパされる。お互いに好意を抱いた2人は、その後、何回かデートを重ねるように。
そして、所沢にある誠次の家に遊びに行った実穂は、実は誠次の家は元農業で、土地を売って莫大な金を得た土地成金
一家だということを知り驚く。誠次の母・幾子(奈良岡朋子)や兄・久松(加藤健一)は、何もしなくても食べていける環境を
素直に楽しんでいたが、父・信吉(佐藤慶)だけは、土への哀愁を断ち切れないでいるようだった…。