パク・ヒョンシクが歌う主題歌「二つの光」も心に響く...ハン・ジミンとの「苦しいほど胸を揺さぶる」純愛模様

2021年1月に除隊し、待望の復帰作として同年11月より韓国放送されたサバイバルスリラー「ハピネス(原題)」(12月3日(土)よりKNTVにて日本初放送)が話題を集めたパク・ヒョンシク。今年7月には、「花郎<ファラン>」(2016年)で共演したパク・ソジュンやV(BTS)ら、"ウガウガ会"と呼ばれる5人のリア友たちと出演したリアリティ番組「IN THE SOOP フレンドケーション」が日本でも大反響を呼んだばかりだ。

(C)Ho Film Co.,Ltd
そんなヒョンシクが人気女優ハン・ジミンと共演し、今年5月に日本で劇場公開され大きな注目を集めた短編映画が「二つの光」だ。
「八月のクリスマス」(1998年)や「四月の雪」(2005年)など、大人の恋愛映画を繊細なタッチで描く名匠ホ・ジノ監督が手掛ける本作は、サムスン電子の視覚障害者支援VRアプリをモチーフに、ある1組の男女の純愛を紡ぎ出したストーリー。2017年の製作当時、韓国では配信のみの公開を予定していたが、作品の高い完成度や、ヒョンシク&ジミンのあまりに美しい"ケミ"が大きな話題となり、日本にて"世界初"のスクリーン上映へと繋がった。

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"スターの夢の共演"と言われたヒョンシクの相手役には、「知ってるワイフ」(2018年)「まぶしくて-私たちの輝く時間-」(2019年)など大ヒットドラマで知られるハン・ジミン。
徐々に視力を失っていくピアノ調律師・インス(ヒョンシク)は、視覚障害を持つアロマセラピストのスヨン(ハン・ジミン)と写真同好会で出会い、"見えない2人"の不器用な恋が始まっていく。明るく何事にも前向きなスヨンと悲観的なインス。対照的な彼らは次第に惹かれ合うも、自分の気持ちを素直に伝えるスヨンに対して孤独なインスは背を向け、やがて些細な言葉がすれ違いを生んでしまう...。

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視覚障害者の役で、まず引き込まれるのは目の焦点や揺れといった特徴的な視線の動きだ。2人は実際の視覚障害の方と事前に会って話を聞いたそうで、繊細な演技を披露。その丁寧な役作りに感服させられる。
またヒョンシクは自身のキャラクターをよく理解した切なく儚い表情演技が見事。相手がほとんど見えていない状態で誠意を持って心を通わせていく姿が苦しいほど胸を揺さぶる。ホ・ジノ監督の手腕が発揮された心温まる演出、柔らかい映像美や清らかな音楽も相まって、30分という短尺ながらも、作品の世界に没入できる仕上がりが素晴らしい。

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作品のエンディングを穏やかに包むヒョンシクの主題歌「二つの光」も絶品。持ち前の伸びやかで甘い歌声に癒され、心の奥がスッと浄化されていくに違いない。配信開始から数年を経て、日本に届いた珠玉の名作だけに、その美しすぎる世界観を心ゆくまで堪能したい。
文=川倉由起子
放送情報【スカパー!】
ハピネス(原題)
放送日時:2022年12月3日(土)20:00~
※毎週(土)20:00~(2話連続放送)
映画「二つの光」
放送日時:2022年12月8日(木)20:00~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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