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名優・西田敏行とのバディが最高!深津絵里のコメディ演技が周囲を「幸せな気持ち」にする理由

2022/12/22

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「ステキな金縛り」
「ステキな金縛り」

2021年度後期の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(2代目ヒロイン・るい役)への出演や、新海誠監督の最新アニメーション映画「すずめの戸締まり」での声優初挑戦など、大きなチャレンジが近年話題を集めている深津絵里。新年が明けた1月には50歳という節目を迎える彼女だが、その変わらぬ透明感のみならず、誠実な仕事ぶりで、唯一無二の存在感を放つ女優として多くの人々から支持されている。

そんな彼女のコメディエンヌぶりが炸裂しているのが、劇作家であり映画監督としても多数のヒット作で知られる三谷幸喜が手がけたエンタテイメント作品が、WOWOWシネマにて2023年1月14日(土)に放送される「ステキな金縛り」だ。

「犯行時刻には金縛りに遭っていた」という殺人容疑者のアリバイを証明するため、落ち武者の幽霊を証人にしようとする弁護士が奮闘する姿を描く本作。脚本を手がけた2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも、大勢のキャラクターを見事にまとめ上げてそれぞれを輝かせるなど、その手腕で改めて視聴者を驚かせた三谷だが、本作でも弁護士・宝生エミ役の深津、落ち武者・更科六兵衛役の西田敏行をはじめ、阿部寛、中井貴一ら、名優たちを迎え、彼らの個性を笑いと共に引き出す"三谷マジック"が大きな見どころだ。

深津絵里と西田敏行のコンビが最高!「ステキな金縛り」
深津絵里と西田敏行のコンビが最高!「ステキな金縛り」

(C)2011 フジテレビ/東宝

深津にとって三谷作品への出演は、クラブの踊り子に扮した「ザ・マジックアワー」(2008年)に続いて2作目となる。本作では、全編に渡ってヒロインとして伸びやかに、躍動感たっぷりに三谷ワールドを駆け抜けている。深津が演じたエミは、"期待を裏切る名人"とまで言われてしまう将来性ゼロの崖っぷち弁護士。深津がドジながら猪突猛進型のエミをキュートに演じ、応援したくなるキャラクターとして体現。ぐいぐいとその世界に観客を引き込んでくれる。エミがニコッと笑えば、こちらも幸せな気持ちになれるようなパワーすら感じられるのだ。

落武者の六兵衛を証人として召喚するという奇想天外な展開を描く本作だが、とぼけた味わいとほのかな哀愁漂う六兵衛を演じた西田がさすがの名演を見せ、涙が出るほど笑わせてくれる。

幽霊が見えてしまって「ギャアア!」と絶叫するエミ、それを怒鳴りつける六兵衛という2人の出会いのやり取りから最高に面白いし、終始、深津&西田が抜群のコンビネーションを発揮する。次第に名コンビになっていく2人を見ていると、ニヤニヤが止まらなくなるはずだ。

また、エミが六兵衛の声色を真似て証言する場面も、深津のコメディ力を堪能できる瞬間で、同時に彼女の声をコントロールする力にも感心させられた。「すずめの戸締まり」では声優としてヒロインの叔母・環役を演じていたが、そう言われなければ、環役を演じているのが深津だと気づかなかった人も多かったのではないだろうか。

「ステキな金縛り」
「ステキな金縛り」

(C)2011 フジテレビ/東宝

豪華なアンサンブルも三谷作品の真骨頂。冒頭から必死の形相で取っ組み合う姉妹の2役で大暴れしてくれるのが竹内結子。なんだかすごいものが始まったぞという予感を与えつつ、法廷の場面でもたくましくもチャーミングな印象を残している。

他にも、悲鳴を上げる金髪女性に扮した篠原涼子、フリルのエプロン姿でオーダーを取るファミレス店員役の深田恭子ら、出演シーンは少ない面々もここでしか見られない表情を披露している。そうしたコメディエンヌの競演1つを取ってみても、隅から隅まで味わい尽くしたい作品と言えそうだ。

文=成田おり枝

放送情報【スカパー!】

ステキな金縛り
放送日時:2023年1月14日(土)17:30~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくは
こちら

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