「Polaroid Love」の大合唱で空気も一変！ENHYPENら10数組のK-POPアーティストが集結した「SEOUL FESTA 2023」の開幕公演

約5ヶ月間に及んだ自身初のワールドツアーを駆け抜け、約10ヶ月ぶりのカムバックとなる4枚目のミニアルバム「DARK BLOOD」も記録的な初動セールスを叩き出しているENHYPEN。5月22日に全世界同時中継された「ENHYPEN 'DARK BLOOD' SPECIAL SHOWCASE」も大盛況で、その勢いをますます加速させている。

K-POP界でも彼らの存在感は拡大中で、4月30日に蚕室総合運動場オリンピック主競技場で開かれた「SEOUL FESTA 2023 開幕公演」のパフォーマンスは大きな話題に。「SEOUL FESTA」とは、ソウルの旬なライフスタイルを直接体験できる様々なプログラムが集結した文化観光フェスティバル。中でも、豪華アーティストによる開幕公演「K-POP SUPER LIVE」は同フェス最大の目玉として注目を集めた。

そんな今年の「K-POP SUPER LIVE」は、女優のシン・イェウンとTHE BOYZのジュヨンがMCを担当。日中韓の9人組ガールズグループ・Kep1erが、日本でも大ヒットしたナンバー「WA DA DA」で華やかにオープニングを飾ると、P1Harmony、NATURE、BE'O、STAYCが次々にパフォーマンスを繰り広げ、第1部のトリとして、MCのジュヨンも加わりTHE BOYZが迫力のステージを繰り広げた。

第2部は表現力豊かなラップが光るiKON(アイコン)や、チャーミングで本格的なパフォーマンスを魅せるOH MY GIRLらが、キャリアを感じさせるステージで会場を熱狂させた。

第2部の中盤に登場したENHYPENは、「Future Perfect(Pass the MIC)」と「Polaroid Love」の2曲を披露。「Future Perfect(Pass the MIC)」は一糸乱れぬカルグンム(刀群舞)はもちろん、マイクテストをするようにマイクを叩いたり口に当てたりする"マイクチェックダンス"など独創的なステージを展開した。

その後のMCでは、急に崩れ出した天気に「こんな雨は初めてだ」と驚き、観客を心配しながらも笑顔で挨拶。そしてカムバックの準備を一生懸命進めていることを明かすなど、優しく語り掛けるMCが印象的だったメンバーたち。最後は、"ポラロイドラブチャレンジ"としてSNSで話題になったラブソング「Polaroid Love」を、「K-POPファンの皆さんと歌ってみたかった」と語り会場と一緒に大合唱。途中、映像もセルフィーのような至近距離でメンバーを映し出す場面もあり、楽曲の持つハッピーな空気で観衆を包み込んでいた。

ENHYPENに続いて登場したのはIVE(アイヴ)。4月に韓国1stアルバム「I've IVE」をリリースしたばかりの彼女たちは、大歓声に迎えられ、先行公開曲の「Kitsch」とタイトル曲「I AM」を披露した。シンプルな衣装だからこそ映える、ストレートに放たれる強烈な自信と完成度の高いダンス。完璧な表情管理も含め、一瞬一瞬が心を捉えて離さない。

フィナーレを飾ったのは、1年2ヶ月の大規模なワールドツアーを終えて同フェスへの出演を果たしたATEEZ。高揚感を煽る演出で登場した彼らは、「HALAZIA」でカリスマ性溢れるダンスパフォーマンスを見せつけ、後半はド派手な花火がソウルの夜空を彩る。激しいステージで息を弾ませながらセンターステージに移動すると、最後は「韓国の粋を詰め込んだ曲」というラストに相応しい「The Real(興 Ver.)」を披露し、感動のステージを締めくくった。

K-POPの勢いをそのまま反映したかのような迫力のステージが矢継ぎ早に展開した「K-POP SUPER LIVE」。通常のコンサートとはまた異なる雰囲気の中、ENHYPENやATEEZのようにワールドツアーを熱狂させてきた圧巻のパフォーマンスを体感してほしい。

文＝川倉由起子