「ヴィンチェンツォ」とは印象が一変!クァク・ドンヨンが愛嬌たっぷりの問題児を演じた「最高にラブコメ的」なキスシーン
「雲が描いた月明り」(2016年)で人気に火がつき、「ヴィンチェンツォ」(2021年)で大ブレイクしたクァク・ドンヨン。
「雲が描いた月明り」ではパク・ボゴム、「ヴィンチェンツォ」ではソン・ジュンギ、「ビッグマウス」(2022年)ではイ・ジョンソク...と主演俳優の魅力を引き立てる最高のバイプレイヤーとして鮮烈な印象を残すと共に、自身の知名度も飛躍的に高めてきた。
切れ長で涼しげな目元の印象もあって、どこか陰のあるシリアスな演技の印象が強いが、実はコメディ俳優としての素養も抜群。中でも、彼がコミカルな魅力を振り撒き大きな支持を集めた主演ドラマが「ガウス電子(原題)」(2022年)だ。
(C) 2022 KT StudioGenie Co., Ltd
「ガウス電子(原題)」は、様々な分野を扱うグローバル企業において、"負け犬たちが集まる給料泥棒集団"とまで揶揄される落ちぶれ部署・マーケティング3部の面々が繰り広げるドタバタを描いたオフィスラブコメディ。原作はグローバル累積閲覧回数26億回という伝説級のウェブ漫画で、ドンヨンは、空気が読めずに終始現場をかき乱すトラブルメーカーの社員・サンシクを演じている。
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「雲が描いた月明り」では、黒髪&全身黒の衣装に"男の美学"を漂わせた世子の護衛官、「ヴィンチェンツォ」ではライバルのため命を張って男気を見せた巨大企業の若き会長など、ここぞという時に頼りになるキャラクターを演じる機会が多かったドンヨンだが、「ガウス電子(原題)」のサンシクはその真逆とも言えるキャラクター。
窓際部署の中でもさらにお荷物となる社員で、上司や同僚に煙たがられてばかり。空気が読めないだけでなく我も強いタイプで、内部監査で余計なことを口にしないよう部員たちに縄で縛られ閉じ込められる場面も...。そんな愛すべきマーケティング3部チームとの"ケミ"がコミカルで楽しい。
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中でも、仕事のデキるクールな上司、チャ・ナレ(コ・ソンヒ)は、サンシクにとっては"天敵"ともいえる関係性。ことあるごとに衝突するサンシクとナレだが、プライベートでもお隣同士になってしまったことから2人の距離が近づいていく。
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イタ過ぎるダメ社員ぶりで周囲をイラつかせてばかりのサンシクだが、飄々としてマイペースな様子は愛嬌たっぷりで、見ているうちにツボにハマってくる。実はドンヨン、この役を演じるにあたり"少しでも丸く優しい印象"にするため、体重を5kg以上も増量して撮影に臨んだという。
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その甲斐もあってか、サンシクが他人に与える印象は、無害で危機感の欠片もない絶妙なムードに。気まぐれにスッと相手の懐に入っていける"心の壁"の低さと絶妙な安心感が、見ていて「しょうがないなぁ」と笑って許してしまいたくなるチャーミングさを作り出している。
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さらに後半では、徐々にお互いを深く知っていく中で恋心が芽生えたナレとサンシクの社内恋愛が大きな軸になっていく。序盤ではサンシクのダメっぷりに頭を抱え、イライラを爆発させていたナレが、"ダメな子ほどかわいい"とばかりにサンシクを意識し始める展開は、女子にとって共感度抜群だ。
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思わずサンシクにキスしてしまったナレが我に返り、反射的に平手打ちしてしまうシーンは、そんな2人の絶妙な関係性がよく表れた名場面。キスとビンタをほぼ同時に仕掛けられ、面食らったサンシクが「先輩が先に...」と口ごもるも、強引にキスをし返して見せる展開は、最高にラブコメ的。そして、帰宅後にお互いどうメッセージを送るか悶々とする...までの一連の流れに、コメディと胸キュンがギュッと凝縮されている。
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男らしくクールなカッコよさもいいが、愛嬌たっぷりのダメっぷりもチャーミング。「雲が描いた月明り」や「ヴィンチェンツォ」とは全く印象の異なる、ギャップに満ちたドンヨンの魅力に改めてハマってみたい。
文=酒寄美智子
放送情報【スカパー!】
ガウス電子(原題)
放送日時:2023年6月9日(金)23:00~
※毎週(金)23:00~(2話連続放送)
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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