スペシャル版でもおしゃれで可愛い石原さとみが見れる！「地味にスゴイ！DX 校閲ガール・河野悦子」

スペシャルドラマ「地味にスゴイ！DX 校閲ガール・河野悦子」(2017年)が8月11日(金)に日テレプラスで放送される。本作は、2016年に放送された連続ドラマ「地味にスゴイ！校閲ガール・河野悦子」の続編となる。ファッション誌の編集者を夢見て出版社に入社した河野悦子が、地味だと思われがちな"校閲"という仕事に新しい風を巻き起こすお仕事ドラマ。連続ドラマ版では、ファッション編集部への異動を目標に、型破りなやり方で真っ向から校閲の仕事に立ち向かっていくというストーリーが描かれた。前作の好評を得てスペシャル版として帰ってきた本作では、念願を叶えてファッション誌編集者となった悦子が仕事に恋に邁進する。

悦子が校閲部から『Lassy』編集部に異動して一年。恋人になった幸人との交際も順調で、充実した毎日を送っていた。そんな中、出版社を渡り歩いて数々の雑誌を立て直してきた凄腕の新編集長・二階堂がやってくる。出版不況の波にさらされて部数が低迷する雑誌のテコ入れのため、呼び寄せられたのだ。創刊当時からのベテランスタッフのクビを切るなど編集長の冷酷なやり方に悦子は猛反発し、校閲の存在をバカにされて編集部を追い出されてしまう。一方、若くて可愛い新人編集者が幸人の新しい担当になり、至れり尽くせりで身の回りの世話をする。急接近する2人に、悦子は気が気ではない。

おしゃれが大好きでスーパーポジティブな悦子は、前作に続き石原さとみが演じた。念願叶ってファッション誌の編集部に異動し、充実した日々を送っていた。木村佳乃演じる新編集長・二階堂のやり方に不満を抱いた悦子は、後輩の森尾から逆らわない方がいいと助言される。ベテランスタッフや幸人からの励ましもあり頑張ろうと決意するも、ストレスから校閲部に顔を出す。佐野ひなこ演じる幸人の新しい担当が気になり、プライベートでも不安は募る。感情的にならないよう我慢していたが、厳しく合理的な二階堂による『Lassy』廃刊とウェブへの完全移行の方針に反発してしまい、辞表を出すように言い渡される悦子。仕事と恋にと、大きな危機が訪れる。

スペシャル版でも、気になることを確認すべく取材したり尾行したりと、行動力に溢れるパワフルな性格は相変わらずだ。華やかなファッションと雑誌への愛も顕在。多彩なコーディネートを生き生きと着こなす。心から楽しんでいる表情に悦子らしさを感じさせる、石原のハマりぶりが見事だ。ピンチに見舞われながらも、仕事とは何か、好きなこととは何かを悦子は懸命に考え、困難にも真正面から向き合う。悩み葛藤し迷走しても前向きに働く姿がキラキラと輝いている。

そして、悦子と恋人同士になった幸人も引き続き菅田将暉が演じた。作家らしく少し変わったところもあるが、猪突猛進な悦子を温かく包み込む。すれ違ってしまっても、やきもちを受け止め、きちんと思っていることを言葉にする。悦子を見つめる表情や丁寧に紡がれる言葉、そっと手を繋ぐ優しさも、胸をときめかせる。人懐っこく可愛らしい雰囲気を纏う年下男子ながら、時に引っ張ってくれる力強さも見せる。ラブストーリーとしても、2人の新たな展開に注目したい。

お馴染みの面々も登場し、連続ドラマからの"その後"が描かれるのも、スペシャル版ならでは。前作から変わらない良さと、ピンチを乗り越えて成長していく姿の両方が楽しめる。石原と菅田の息の合った演技はもちろん、校閲部とのやりとりも懐かしく微笑ましい作品だ。

文＝中川菜都美