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2023/09/30

逢坂良太と東城日沙子が「暴食のベルセルク」で演じる互いの役の関係性を語る

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スキルの優劣が絶対の世界で、城の門番として働く少年・フェイト。「暴食」という腹が減るだけのスキルを持って生まれたせいで最底辺の生活を強いられていたフェイトは、城に侵入した賊を仕留めたことにより、殺した相手からスキルやステータスを奪い取る「暴食」の「大罪スキル」に目覚める。フェイトは自分を救ってくれた王国の五大名家の1つ、ハート家の令嬢にして聖騎士のロキシーを策謀から守るために、"大罪武器"のグリードと共に闘いの日々に身を投じていく。そんなフェイトの成長を描くバトルファンタジー「暴食のベルセルク」が、10月より放送スタートすることが決定。

今回、主人公・フェイト役の逢坂良太と、ロキシー役の東城日沙子にインタビューを行い、作品にかける思いなどを聞いた。

「暴食のベルセルク」で共演する逢坂良太と東城日沙子
「暴食のベルセルク」で共演する逢坂良太と東城日沙子

――本作へのご出演が決まった際の率直な感想をお聞かせください

逢坂「脚本を読んだ時に、孤独なダークヒーローを描いた今までにない作品、という感想を持ちました。真っ直ぐな青年のフェイトがグリードという相棒になる意志を持った剣と出会って成長していく物語なのですが、力を手にいれる代わりに代償として危うさも持ち合わせてしまうことになるので、ハラハラドキドキのストーリー展開が味わえました」

東城「はじめはライトな異世界転生ものかと思っていたのですが、実はどっしりとした重みのあるファンタジーもの。ロキシー目線で見ると、聖騎士として父から譲り受けてきたものや、自分を慕ってくれる民衆や同僚の聖騎士たちとどう向き合っていくのか、この先の展開がとても楽しみな作品だなと思いました」

――原作、そして台本をお読みになって感じた本作の魅力を教えてください

逢坂「フェイトが0から成長していく物語なので、ストーリーを知らないほうがリアルなリアクションやお芝居ができると思ったんです。なので、あえて原作を読まず、毎回いただく台本で知るようにしていました。また、収録も少し特殊で、普通は掛け合うシーンが多いキャラを演じるキャストが1箇所に集まってやることが多いんですけど、この作品では僕と関さん、東条さんはいつも一緒で、そこに毎回違う方が加わる形でした。いろいろなキャストさんと収録できているので、僕自身演じやすいなと思います」

東城「私の場合は、アニメの進行に合わせて原作を読ませていただいています。暴食スキルなどゲーム性のあるファンタジー要素や、フェイトを取り巻く人間関係と、かわいい女の子やかっこいい敵役が登場するなどの全体を通してのバランスが良く、魅力的で読み進めるのが楽しくなる作品です」

――作品の世界観についての印象は?

逢坂「人のステータスが見える時点で、結構すごいじゃないですか。自分の筋力とかが数値化されているから、そういった意味では、この現代よりも優れている世界と言っても過言ではないかもしれません。スキル自体も、優れた能力を持ったスキルもあれば、それこそフェイトの"暴食"や何に使うかわからない"虚弱"のようなスキルも。ただ、見えるので、自分の弱点も目に見えてわかっているという部分では、それをカバーできるように生きていけるので、あまりマイナスに捉えすぎるのも違うのかなと思いますね。そういった意味では、僕らが生きる世界って自分の持っているものが何か、才能も何かわからないし、やってみなきゃわからないですけど、フェイトたちが生きる世界みたいに最初から得意なスキルがわかっていれば、生まれた時から夢に向かって走っていけるみたいな部分があるので、それは羨ましいですね」

東城「もう『スキル』という名目が、まずかっこいいなとは思います(笑)。ただ、少し生きづらさも感じるのかなとは思います。私たちの場合は、スキルと言ったら、資格の習得のように、取りたいと思えば目標を目指して頑張ってはいけますよね。でも、逆にその才能がないというのを(先に)わからされてしまうと努力もできないし、『もうここしかないですよ』って生まれた時に決められてしまう生き方も、ちょっと苦しさがあるんじゃないかなと思います。私たちにはある意味、選択の自由があるので、その自由度が限られているフェイトやロキシーが生きる世界はなかなかに酷だなと思っちゃいますね」

――ご自身が演じているキャラクターの好きなところを教えてください

逢坂「フェイトは『ザ・主人公』という感じでもなく、少し変わったキャラクターなんですよね。彼が持っている殺した相手から、スキルやステータスを奪い取る《暴食》の大罪スキルは一見すると非常に魅力的にもみえますが、しばらくすると戦いへの飢餓感が湧いてきて戦いたくなってしまうデメリットも持ち合わせています。また、フェイトの能力ではないのですが、グリードに自分が蓄えたステータスを分け与えることで、形状を剣以外に変化させることができます。自分だけではなく、"相棒"のグリードと一緒に強くなっていくためにも、ずっと戦い続けなくてはならない。非常に大変な運命を背負ってしまったなと思います。ダークヒーロー的な側面もあるので、善にも悪にも行けますが、フェイト自身も染まりやすい性格だからどうなっていくのか、自分でも演じながら気になっていました。なにせ、先ほども言いましたが原作を読んでいないので、自分でもこの先の物語がどう進んでいくのかわかっていなくて。でもロキシーなどの周りの人たちに恵まれて、フェイトが一体どんな未来を選択するのか、ぜひ見守っていってほしいです」

東城「ロキシーは真面目でしっかり者で誠実で、嘘もつけない凛とした女性。非の打ち所のないところが、なんといっても彼女の魅力です。『こうあってほしい』っていう正ヒロインの姿を体現してくれている女の子だなと思いました。ロキシーに似ているところを探すよりも、自分が無理やりにでも彼女に似せていくしかない女の子です(笑)。ロキシーを演じていて、自分自身も背筋がピンと伸びる思いがしていました。でも、真面目さの中にもチャーミングな部分もあるんです。ダメなことにはきちんと『ダメ』と注意しながらも優しく接したり、フェイトと仲良くなりたいという思いがあるからこそ、彼の前だけで見せる表情もあったりなど、1人の女性としてうらやましい存在ですね」

――フェイトとロキシーの関係性についてはどんな印象をお持ちですか?

逢坂「フェイトにとってロキシーは、あくまですごい優しい同じ職場の先輩といった感じだと、僕は捉えていました。身分がすごく上の人ではありますけれども、それをわきまえた上での優しさがあるからこそ、対等な立場として話をさせてくれるという部分があるので、すごく年上の女性と話していると意識する部分はあまりなかったですね。単純に"尊敬している先輩と話している"くらいの感覚で会話していたような気がします」

東城「もしかしたら多少お互いに恋心もあったりするんじゃないかなって私も最初は思っていたんですけど、『アニメーションで描かれる段階では、恋心というよりは親愛的な方向の方が強いよね』という話をスタッフさんから伺って。多分、ロキシーから見たフェイトは、大切にしたい守りたい民の中の1人であって、その中でも特に幸せになってほしい "民の象徴"みたいな存在なのかなと思いました」

――もし現実世界でグリードが相棒になったら?

逢坂「言い方は悪いですけど、都合の良い話し相手になると思います(笑)。もし僕が完全な中二病状態だったら、学校に持って行って会話して、クラスメイトに『お前何喋ってんの?』って言われたい(笑)。 声は、関さんも嬉しいですけど、やっぱりそこは女の子の声がいいな(笑)」

東城「"剣が相棒になる"というシチュエーションが、現代日本ではまずないと思うんですけど、もしずっとそばにいてくれるなら、会話のアドバイスがほしいですかね。人とのやり取りの中で、『こんなこと聞いたら?』とか」

逢坂「失敗したら結構いじられそうじゃない?『なにやってんだよ』って(笑)」

東城「ヘコみも倍増するかもしれませんね(笑)」

――「暴食のベルセルク」の放送を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします

逢坂「現場の和気藹々とした楽しい雰囲気も芝居に乗せながら、映像や音、僕らの声の全てにおいて最高を目指しながら臨みました。もう全ての収録は撮り終えているので、あとはみなさんにお届けするだけです。ぜひ放送開始を楽しみにお待ちください!」

東城「良いチームワークで収録が進んでいったことが、第一話からみなさんにお届けすることができるんじゃないかと自負しています。戦闘シーンはもちろんなのですが、様々な人間模様が垣間見えるところも本作の見どころです。いろんな角度から味わうことが出来る作品だと思いますので、放送を楽しみにしていてください!」

撮影・取材・文=中村実香

放送情報

暴食のベルセルク
放送日時:2023年10月5日(木)1:30~
チャンネル:TOKYO MXサンテレビ BS11
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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