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2024/01/28

浦井健治と小池徹平によるミュージカルならではの演出!「デスノート THE MUSICAL」

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「デスノート THE MUSICAL 浦井健治×小池徹平」(衛星劇場)
「デスノート THE MUSICAL 浦井健治×小池徹平」(衛星劇場)

"名前を書かれた人間は死ぬ"名前を書いた人間を死なせることができる死神のノート"デスノート"を使って犯罪者を一掃し、理想の世界を作ろうとする主人公と世界的な名探偵による頭脳戦を描いた大ヒット漫画「DEATH NOTE」。2006年には映画化、2015年にはドラマ化もされ、多くのファンを熱狂させた。多岐にわたるメディアミックスを展開し、そのどれもが高い評価を受けている本作。中でも、特に名作とうたわれているのが、ミュージカル版の「デスノート THE MUSICAL」だ。ミュージカル版は、2015年に初演を迎え、翌2016年に再演、2020年にはキャストを一新し再々演されている。その中から今回は、主人公・夜神月(やがみらいと)を浦井健治(柿澤勇人とのWキャスト)、月を追う世界一の名探偵・Lを小池徹平が演じる2015年版を紹介。

小池徹平演じるL
小池徹平演じるL

(C)大場つぐみ・小畑健/集英社

学年トップの成績を誇る優秀な高校生・夜神月は、ある日、「このノートに名前を書かれた人間は40秒で死ぬ」と書かれたノートを拾う。それは、死神・リューク(吉田鋼太郎)が退屈しのぎに地上に落とした"デスノート"だった。法律と正義の在り方に疑問を抱いていた月は、テレビのニュースで見た幼稚園に立てこもる誘拐犯の名前をデスノートに書いてみることに。すると、誘拐犯は心臓発作で突然死亡。「自分こそ犯罪者のいない世界を創る"新世界の神"だ」と感じた月は、強い正義感を持って、デスノートを使って犯罪者の粛清を始めていく。デスノートの力により、世界中で犯罪者が不可解な死を遂げていく事件が次々に発生。犯罪の数も激減し、インターネット上では犯人を"キラ"と呼び、称賛する声が上がるほど。やがて、月=キラは、救世主として崇められ、その高揚感に酔いしれていく。一方、デスノートを使った完全犯罪に、警察は犯人の手掛かりさえつかめないまま。そこへ、これまであらゆる難事件を解決してきた謎の名探偵Lが事件を解決すべく、捜査に乗り出す。月とLの熾烈な頭脳戦が幕を開ける。

(C)大場つぐみ・小畑健/集英社

純粋さと強すぎる正義感が仇となり暴走していく月を、狂気に満ちた芝居で恐ろしいほど生々しく表現してみせた浦井。伸びやかで力強い歌声も圧巻で、主人公としての華と、存在感を感じさせる。正義を信じるピュアな少年の瞳から、死神のノートを使い正義の名をかたる殺人者のギラギラとした眼へと変わっていく様にゾクリ。映画版の藤原竜也、ドラマ版の窪田正孝と演技派俳優たちが演じてきた月を、見事に自分のものにしていた。

(C)大場つぐみ・小畑健/集英社

一方、月を追うLは、白いTシャツにデニム姿、目の下にクマのある猫背という現悪のビジュアルが鮮烈な印書を放つ。映画で原作を忠実に再現した松山ケンイチの好演は有名だが、小池の作り上げたLも漫画から飛び出してきたかのような再現度。目の前に、Lがいる!と、感動と興奮が止まらない。最初から最後まで、終始猫背で上に立ち続け、その態勢のまま芝居をし、歌う。異様ながらも、美しい、小池のLにすっかり魅了されていた。

そんな魅力たっぷりの月とL、2人の対決が面白くないわけがない。英知を尽くした頭脳戦にハラハラさせられっ放しだ。特に、初めて2人が対峙するシーンで歌われるナンバー「死のゲーム」は圧巻!互いに探り合い、バチバチに闘志を燃やす2人のやりとりに痺れる。歌、ダンスとをはじめ、ミュージカルでしか表現し得ない演出の数々もより物語に深みを与えている。そんな浦井と小池によるミュージカル版「デスノート」、原作とも一味違う、ミュージカル版ならではの面白さを、本作でたっぷりと感じてほしい。

文=鳥取えり

放送情報

デスノート THE MUSICAL 浦井健治×小池徹平
放送日時:2024年2月10日(土)17:00~
放送チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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