「ムービング」のイ・ジョンハの無名時代の裏話も！韓国中を虜にした「天性の愛され力」が滲む貴重な生パフォーマンス

釜山国際映画祭のアジアコンテンツアワードで6冠という快挙を達成するなど"2023年最高の韓国ドラマ"との呼び声高いドラマ「ムービング」(2023年)。本国・韓国での人気ぶりは凄まじく、配信日の水曜日がファンの間で"ム曜日"と呼ばれていたほどの過熱ぶり。その熱狂の中心にいるのが、心優しいぽっちゃり高校生キム・ボンソクを演じたイ・ジョンハだ。

ドラマ出演後には音楽番組「ショー！K-POPの中心」のMCに抜擢されるなど人気急上昇中のジョンハ。その勢いは止まることを知らず2月には韓国KBSの音楽ショー「THE SEASONS～イ・ヒョリのレッドカーペット」(韓国放送日：2024年2月2日)に単独出演し、爆発的な人気も納得の好感度抜群の素顔を振りまいた。

「THE SEASONS」は、パク・ジェボム(第1シーズン)、JANNABIのチェ・ジョンフン(第2シーズン)、兄妹デュオのAKMU(第3シーズン)、そして現在放送中の最終シーズンのイ・ヒョリと、韓国の人気アーティストがMCを務め、季節ごとにMC＆コンセプトが交代するという新しいスタイルの音楽番組。

大勢の観客を前に行われる臨場感抜群の生バンド＆生歌パフォーマンスも人気の秘訣で、BTSのJ-HOPEやBLACKPINKのJENNIE(ジェニー)ら錚々たるK-POPアーティストに交じって、人気俳優が出演することも。普段あまり見ることができない貴重なパフォーマンスを繰り広げてきた。

ホストのヒョリの呼び込みと共に、ジョンハがステージに姿を現すと、客席からは割れんばかりの大歓声が起き、改めて「ムービング」人気の高さを窺わせる。ドラマでも印象的な満面の笑顔を浮かべながらの自己紹介では、直立して丁寧にお辞儀するなど、とにかく礼儀正しく好感度満点。思わずヒョリも「こんなことを言ってすいませんが、とても可愛いです」とカメラに笑顔をリクエストするなどメロメロの様子だ。

「ムービング」での"ぽっちゃり"な印象が強いだけに、現在のスマートな姿が逆に新鮮に映るが、それもそのはず撮影時は今よりも30kgも体重を増やしていたそう。その役作りについて「1日ラーメンを8食くらい食べていた」と驚きのエピソードを明かし、「ラーメンの種類も豊富なので、色々と試すのが楽しかったです」と、演じたボンソクさながらの食いしん坊トークを繰り広げた。

さらにKBSのクイズ番組「スターゴールデンベル」に出演した19歳当時の映像が飛び出すと、俳優を目指す前はエンターテイナーになりたかったというジョンハの貴重なルーツにも言及。そしてその頃によく披露していたという、日本でも"オジャパメン"として話題となった1987年の大ヒット曲「昨夜の話(ソバンチャ)」をノリノリでダンスしたかと思えば、客席のファンと一緒に「キムパプ」(Jadu)を仲良くデュエット。旺盛なサービス精神で会場を盛り上げていく。

最後には「これからも皆さんと仲良くやっていきたいという願いを込めてこの曲を選びました。私は歌が下手ですが、頑張ります」と選曲の理由を誠実に語り、Zittenの「Let's Do Well」を生バンド演奏で歌唱。人柄が滲み出るような優しい歌声で会場を包み込み、トークに歌にと、抜群の好感度で魅了したショーを締めくくった。

また同日の放送回には、2ndフルアルバム「2」をリリースしたばかりの(G)I-DLEも登場。「THE SEASON」シリーズには第2シーズンに続いて2度目の出演となる彼女たちが、オープニングでタイトル曲「Super Lady」を披露し、女性のエンパワーメントを表現する(G)I-DLEらしいパフォーマンスで会場を虜にした。

K-POP第1世代を代表するガールズグループ・Fin.K.L.(ピンクル)出身として知られ、"強い女性"を象徴するかのようなMCイ・ヒョリには共感する部分も多いという(G)I-DLE。トークでは、そんな相通ずる価値観を持つヒョリとメンバーたちによる即興的なコラボが続々と登場した。

過去には、ヒョリへのリスペクトからリーダーのSOYEON(ソヨン)が楽曲を制作したという裏話が飛び出すと、残念ながら未発表に終わったという、その「Yoo Hoo」という楽曲をダンス付きでプレゼンし、ヒョリを唸らせる場面も。さらに練習生時代に"CUBE(所属事務所)のイ・ヒョリ"という異名を持っていたというYUQI(ウギ)が「Black」を歌い、ヒョリ本人とのコラボも実現するなど親和性の高さを窺わせた。

ラストは、2ndフルアルバム「2」の収録曲であり、SOYEONが作詞作曲に参加したという新曲「Fate」で締めくくった(G)I-DLE。続々と次世代ガールズグループが誕生する中にあっても、異彩を放つ彼女たちの魅力が真っすぐに伝わってくる印象深いパフォーマンスだった。

文＝HOMINIS編集部