白岩瑠姫(JO1)が素直な感性で演じる！久間田琳加とW主演を務めた「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」

昨年さらなる飛躍を遂げたグローバルボーイズグループ・JO1。全国6都市を回る2ndアリーナツアーでは念願だった初ドーム公演をも成功させ、初のアジアツアーも開催。年末には日本レコード大賞で優秀作品賞を受賞、NHK紅白歌合戦にも2年連続2回目の出場を果たした。8枚目のシングル「HITCHHIKER」も5月29日(水)にリリースを控え、その勢いは増すばかり。俳優活動も活発で、昨年は「連続ドラマＷ フェンス」に與那城奨、映画「OUT」には與那城のほか大平祥生と金城碧海も出演した。さらに、5月3日(金)には川西拓実の主演映画「バジーノイズ」が公開予定など、役者としての認知度と需要はますます高まっている。

彼らの多岐に渡る活動の一つとして、白岩瑠姫の映画初出演かつ初主演作となった映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」(2023年)も挙げられる。ＷＯＷＯＷシネマで4月19日(金)に放送される本作は、シリーズ累計発行部数55万部を超える汐見夏衛によるベストセラー小説が原作の青春ラブストーリー。監督を務めたのは、なにわ男子「初心LOVE」や優里「レオ」のMV、「美しい彼」シリーズを手がけた酒井麻衣。人の感情を丁寧に映し出し、儚さや透明感のある作品を生み出してきた酒井監督が、白岩と久間田琳加の2人をＷ主演に迎えて映画化した。

マスクが手放せず周囲の空気ばかりを読んで優等生を演じている茜。ある日、銀髪で自由奔放なクラスメイト・青磁から「嫌いだ」と言われてしまう。茜は何もかも自分とは正反対の青磁を苦手に思っていたが、彼が描く絵と真っ直ぐな性格に惹かれ始める。次第に距離を縮めていく2人。しかし、互いに誰にも打ち明けることのできない秘密を抱えていた...。

白岩は、久間田演じるヒロイン・茜の同級生である青磁に起用された。髪の色や自由奔放な性格から目立つ存在の青磁は、絵を描くことを愛する青年。颯爽と窓から登場し、自分の意見を躊躇いもなく口にする。優等生を演じるゆえに本当の自分と周囲からのイメージのギャップに思い悩む茜とは、正反対のキャラクターだ。なぜか彼女を毛嫌いしている青磁は、本質をぐさりと突くような言葉を投げかける。冷たく怖そうに思えるが、苦しい時は優しく寄り添い、困っている時には嫌がっていたリーダーシップを発揮して助けてくれる。

無彩色で息苦しい生活を送っていた茜も、青磁と関わるうちに本当の自分を取り戻していく。青空の下に映える銀髪は光り輝き、絵の具で汚れた制服を着崩した姿も自信に満ちた言葉も眩しい。遠く真っ直ぐ見つめる瞳から見える世界は広く、愛に溢れ綺麗だ。素直な感性で等身大に演じる白岩自身が、青磁と重なって見え、葛藤を抱える茜の苦しい胸の内を繊細に演じた久間田との空気感も自然で、懸命な姿に親近感と共感を覚える。

青春とはなんと面倒で自由で、甘酸っぱく美しいのだろう。酒井監督によるエモーショナルな映像美に惹き込まれる。白岩と久間田の、今この時にしか出せない瑞々しいきらめきが、色鮮やかに映し出されていた。

文＝中川菜都美