長妻怜央がクールなイケメン社長、岡本玲がズボラなアラサー女子に！格差婚ラブコメディ「その結婚、正気ですか？」

周囲を明るく照らすような笑顔と、確かな演技力に定評のある岡本玲。そして、近年、俳優としての活躍も目覚ましい、7ORDERの長妻怜央。好感度の高い若手俳優2人が、人気コミック原作のTVドラマ「その結婚、正気ですか？」で、W主演を果たした。

住宅設計の仕事をする篠原奏音・33歳(岡本)は、日々「夢のマイホーム」実現のお手伝い。人の家の設計はするものの、自分の家どころか人生設計さえできていないことに焦りを感じる中、シェアハウスの同居人・のんちゃん(薄幸)から婚活パーティー参加の誘いを受ける。しかし、紺のスーツスタイルで参加した奏音は、スタッフに間違われてしまうほど婚活パーティーでは浮いた存在に。そんな中、奏音は、地味な背広を着て眼鏡をかけた年下の男・城咲マコト(長妻)に遭遇し、少し言葉を交わす。

翌日、携帯電話に城咲から連絡があり、待ち合わせの喫茶店に出向いた奏音は、彼が超有名企業の社長・城咲真であるという正体を明かされた上で、突然「あなたと結婚したい」とプロポーズされる...。

家ではジャージ姿で一升瓶を抱えるズボラ女子と、超有名企業のクールなイケメン社長という、チグハグな2人が繰り広げる"シンデレラストーリー"を、原作とは一味違った展開で描く本作。岡本は仕事にやりがいを感じながらも、将来に漠然とした不安を抱える30代女性を、等身大の演技で表現。職場ではキリッとした表情を見せ、後輩女子に憧れと尊敬のまなざしを送られているものの、自宅であるシェアハウスでは個性的なTシャツに短パン姿で、麩菓子と日本酒を両手にリラックスしているサバサバ系女子を好演している。中でも、百面相といっても過言ではない岡本の豊かな表情は、視聴者に奏音という主人公に親しみを抱かせるのに、大きな役割を果たしているだろう。

一方、長妻演じる城咲は、ポーカーフェイスを崩さないクールなキャラクター。そこに長妻の超絶スタイルによる完璧なスーツ姿と低音の美声が加わることで、「仕事のできるイケメン社長」という設定に圧倒的な説得力が加わる。また、奏音の妄想シーンや城咲のモーニングルーティーンを紹介するコーナーでは、長妻が鍛え上げられた肉体美を惜しげもなく披露しているのも、見逃せないポイントだ。

「普通」を求め、なんとなく結婚したい奏音と、自分で結婚相手を見つけたいと願っていた城咲。運命によって出会ったものの、「結婚に恋愛を持ち込まない」という前提のもと、婚前契約書も交わす2人だが、同じ時を過ごす中で、少しずつ惹かれ合っていく。中でも、第4話「ワケあり物件！？」は、2人の関係に恋愛感情が芽生える瞬間を描く重要回。城咲が暮らす豪邸で共同生活をスタートさせた2人が、城咲が作った夕食を一緒に食べるシーンでは、奏音が料理をおいしそうに食べて感想を言う度に、城咲が子どものように瞳を輝かせ、どれくらいスパイスや食材、調理方法にこだわったのかを熱く語る。その際に長妻がみせるハイテンションな演技は、それまでのクールな言動との激しいギャップが見事で、「子どもみたいに興奮しちゃって。可愛いな」という奏音のモノローグに誰もが共感を覚えるはずだ。

とんとん拍子に進むかと思われた矢先、奏音が恋愛から遠ざかるきっかけとなった元恋人・小美濃匡史(和田雅成)が登場するなど、一筋縄ではいかない2人の結婚。長妻が作詞・作曲も手掛けたエンディングテーマ「シンデレラストーリー」と共に、長妻と岡本の演技に注目しながら、奏音と城咲が辿り着く結末を見届けてほしい。

文＝中村実香