2024/10/04
「月に咲く花の如く」のピーター・ホー(何潤東)の「オレ様若君」がハマリ役!初期の華流ブームを牽引してきた名優が魅せるラブ史劇
アジア中にブームを巻き起こした台湾ドラマ「泡沫の夏」(2010年)をはじめ、初期の華流ブームを牽引してきた名優ピーター・ホー(何潤東)。
時代劇「月に咲く花の如く」(2017年)では愛情深い若旦那役を演じ、日本でも大きな支持を集めた彼が、ロマンス時代劇「恋心が芽吹く頃~Blooming Days~」(2023年)では一癖も二癖もある"策略家の若様"を好演。権力争いの渦中で真実の愛に目覚めていく、カリスマ性あふれる姿が多くの女性ファンの心をときめかせた。
今年9月13日で49歳を迎えたピーター・ホーのキャリアは実に多彩だ。台湾でアイドル的な人気を誇り、20代の頃から香港や中国の作品でも主演を務めてきた彼は、「T.R.Y.」(2003年)や「着信アリ2」(2005年)といった日本映画にも出演。シリーズ初の外国人ライダー"仮面ライダーサイガ"を演じた「仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」(2003年)で記憶している日本のファンも多いことだろう。
そんな彼のカリスマ的魅力は、40代に入ってからも増す一方。"国民の理想の夫"と好評を博し、再ブレイクのきっかけになった「月に咲く花の如く」以降も、「飛狐外伝 レガシー・オブ・ヒーロー」(2022年)、「浮図縁~乱世に咲く真実の愛~」(2022年)などの時代劇で、ベテランらしい存在感を発揮してきた。
10月16日(水)より女性チャンネル♪LaLa TVにてTV初放送される「恋心が芽吹く頃」では、王位継承権争いの一角をなす第3王子・賀連信に扮し、人々には"遊び人"と呆れられているが、実は未来を見据えた"仁君"の素養を持っているくせ者の若君を好演。運命のいたずらで彼の妾となった名家の令嬢・駱青蓮(ハー・ホンシャン)とタッグを組み、陰謀に立ち向かっていく。
王位継承に意欲満々の第2王子や第4王子とは違い、芸を仕込んだオウムを大事に抱えて姿を現すと「言葉を教えるのでこの半月、寝不足だ」と言い放ち、初登場シーンから鷹揚な人柄を覗かせる賀連信。
公の場では王子らしく強引で威厳あるオレ様な振る舞いをする一方で、 堂々と口ごたえする駱青蓮には初めから一目置いている様子。駱青蓮に気圧されても、「強情なところが好みだ」とかえって興味を抱くように。気づけば、倒れた駱青蓮を必死に看病し、彼女のかつての婚約者に嫉妬し...と、余裕たっぷりのオレ様キャラは姿をひそめ、思いがけなく訪れた恋に胸を焦がしていく。
中国宮廷ロマンの最高傑作と称された「如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~」(2018年)の制作会社・New Classics Mediaが手がける本作だけに、クオリティの高さは保証つき。公開時、中国の時代劇ドラマランキングで14日間1位を守り続けるなど話題を集めた作品だ。
ヒロインの駱青蓮を演じるのは、「如懿伝」で乾隆帝の寵愛を受ける琵琶の奏者・白蕊姫を演じたハー・ホンシャン。ピーター・ホーとは実年齢で12歳差ながら、回を重ねるごとに絆を深めていく2人のロマンスに魅了されること必至。知恵と勇気で自分の人生を切り開いていく逞しいヒロインぶりも好ましく、2人の丁々発止のやり取りも、強気の駱青蓮に押されつつも締めるところはきっちり締める男らしい賀連信との"ケミ"も抜群だ。
また、「如懿伝」で王や王妃からの信頼も厚い優秀な太監・李玉を演じたイケメン俳優ホアン・ヨウミンが、駱青蓮のかつての恋人であり、賀連信との関係を左右するキーパーソン、呂北逸役で第1話から登場。華麗なアクションを披露しているのも見どころだ。
柔和な印象を与えるビジュアルと確かな演技力に、年齢を重ねたからこその大人の余裕も加わって、アラフィフになった今も新たな魅力を見せてくれるピーター・ホー。回を重ねていくにつれ男っぷりが増していく賀連信の人柄にどっぷりとハマってほしい。
文=酒寄美智子