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吉岡秀隆の優しい演技が染みる...高橋海人演じる効率重視な若手医師との掛け合いも魅力的な映画「Dr.コトー診療所」

2025/07/31

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日本の西の端に位置する美しい島・志木那島を舞台に、島の医療を一手に引き受ける医師 "コトー"こと 五島健助を演じるのは吉岡秀隆。島民とのふれあい、絆、そして離島医療の現実を描いてきた人気ドラマ「Dr.コトー診療所」シリーズ。2022年公開の映画「Dr.コトー診療所」が、2025年8月16日(土)に映画・チャンネルNECOで放送される。

吉岡秀隆演じる人情味あふれる医師・コトーに安心感すら覚える
吉岡秀隆演じる人情味あふれる医師・コトーに安心感すら覚える

(C)山田貴敏_(C)2022映画「Dr.コトー診療所」製作委員会

19年前、東京からやってきたコトーは、島にたった1人の医師として島民の命を背負ってきた。一人一人に寄り添い、親身になって診療する彼に島民は信頼を寄せ、今や島にとってかけがえのない存在となっている。数年前に看護師の星野彩佳(柴咲コウ)と結婚し、もうすぐ父親になるコトー。幸せで穏やかな暮らしを手に入れたものの、そこに立ちはだかるのは依然として厳しい現状にある離島医療の問題の数々。コトーが自転車で海岸線を走る、そんな雄大で美しい自然を描きながら、一方で大型台風の接近により大自然の脅威にさらされる試練も。家族、命の尊さ、そして困難に立ち向かう人間の強さ...感動的なストーリーラインと、僻地医療における人間関係の複雑さを丁寧に描いた本作は、観る者の心を深く揺さぶり、希望を与えてくれる医療ヒューマンドラマの最高傑作だ。

■高橋海人演じるリアリストな若者医師が物語にスパイスを加える

(C)山田貴敏_(C)2022映画「Dr.コトー診療所」製作委員会

ある夏の日、志木那島診療所に、東京から大学病院の御曹司である新米医師・織田判斗(高橋海人(※「高」は正しくは「はしご高」))がやってくる。コトーをはじめ、彩佳、事務の和田一範(筧利夫)、島出身の看護師・西野那美(生田絵梨花)と共に診療所を切り盛りしていくが、判斗は有能ではあるものの、どこか傲慢で島民を「症例」としてしか見ない。リアリストで効率化を重視する判斗は、コトーの自己犠牲の上に成り立っている離島医療の問題点を突きつけていく。

■吉岡秀隆演じるコトーが触れる命の尊さ

そんな折、医者を目指し東京の医大に進学していた原剛洋(富岡涼)が帰省。島民はもろ手を挙げて歓迎するが、剛洋は浮かない顔...何か隠し事があるようだった。また、島には大型の台風が接近していた。想像を超える被害が発生し、大勢のけが人が運び込まれた診療所は大混乱に陥る。目の前で苦しんでいるのは家族のように接してきた島民たち。野戦病院と化した診療所でコトーたちは人の命の尊さに向き合い葛藤することになる。

テレビドラマシリーズから16年ぶりの続編となった劇場版。コトーや彩佳はもちろん、漁師の原剛利(時任三郎)や安藤重雄(泉谷しげる)、お食事処を営む西山茉莉子(大塚寧々)、彩佳の父・星野正一(小林薫)など個性豊かなキャラクターの登場もドラマファンには懐かしく、うれしい再会だ。実力派の俳優陣がそれぞれのキャラクターを全うし、しっかりと島で生き続け、年月を重ねた姿を見せてくれている。

(C)山田貴敏_(C)2022映画「Dr.コトー診療所」製作委員会

そんな中、新たに参加したのが、判斗役の高橋海人。自己犠牲をいとわない聖人君子のようなコトーと対比するような形ではあるが、判斗が言うことは正論で、そんな今時の若者をとてもリアルに表現し、物語に新たな視点をもたらしている。また、のんびりと優しい口調で語りかけるコトーに対し、はっきり物を言う判斗という構図となり、コトーを演じる吉岡秀隆との掛け合いも見事。判斗がコトーや島民との出会いにより、どう成長していくのかも見どころの一つだ。

文=石塚ともか

放送情報【スカパー!】

映画「Dr.コトー診療所」
放送日時:2025年8月16日(土)21:00~
放送チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります。

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