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アーノルド・シュワルツェネッガーの魅力が凝縮!鋼のような肉体で無表情な殺人マシンを演じた「ターミネーター」

2025/08/02

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アクションスターを体現するマッチョなボディと親しみやすいキャラクターで、世代を超えて親しまれているアーノルド・シュワルツェネッガー。70歳代後半とシニア世代になってもその人気は衰えず、CIA工作員の父娘が活躍するNetflixアクション・コメディ「FUBAR」に主演するなど活躍を続けている。そんなシュワルツェネッガーがブレイクするきっかけになったのが、1980年代を代表するアクション映画「ターミネーター」だ。

ジェームズ・キャメロンの本格デビュー作でもある本作は、殺人マシン"ターミネーター"に命を狙われたのを機に、人類とコンピュータが殺しあう未来戦争に巻き込まれていくひとりの女性の物語。カーチェイスや銃撃戦などスリリングなアクションと、AIが人類に宣戦を布告するリアルな世界観で映画ファンを魅了した、SFアクションの金字塔だ。計6作のシリーズになった他、ドラマシリーズやアニメーションなどスピンオフも製作され巨大なユニバースを形成した。

アーノルド・シュワルツェネッガー演じる無表情な殺人マシンが大暴れ!
アーノルド・シュワルツェネッガー演じる無表情な殺人マシンが大暴れ!

© 1984 Metro-Goldwyn-Mayer Studios, Inc. All Rights Reserved

その原点である本作でシュワルツェネッガーが演じたのが、2029年の世界から来た人造人間、ターミネーターT-800だ。その目的は、未来でAI軍を追い詰める人類の指導者ジョン・コナーを産む前の母親サラの殺害。タイムマシンで1984年にやって来たT-800は、サラ・コナーという名の女性を次から次に殺していく。大型の銃器を撃ちまくり、豪快に車やバイクを飛ばして襲い来る姿T-800は大迫力。黒いレザージャケットにサングラスで大型バイクを駆るその姿は、シリーズのアイコンになった。

ターミネーターの見た目は人間そのものだが、マシンであるため感情がない。シュワルツェネッガーはセリフ回しを含め、無表情のままT-800を好演。無駄な動きを省いた身のこなしも特徴的で、特にためらいなくターゲットを仕留めていく姿は思わず背筋が寒くなる。鋼のようなその肉体も、無敵の殺人マシンにリアリティを与えた。人間に紛れて活動するためターミネーターは人と同じ皮膚や筋肉、血管を金属の骨格の上にまとっている。戦いで破損したT-800が眼球や腕を自らナイフで切り裂き、器用に自身を修理する姿も面白い見せ場になっている。

■アーノルド・シュワルツェネッガー最大の当たり役!ターミネーター

© 1984 Metro-Goldwyn-Mayer Studios, Inc. All Rights Reserved

もともとボディビルダーとして活躍していたシュワルツェネッガーは、その肉体を生かし1970年代からショウビズ界で活動を開始。「ステイ・ハングリー」(1976年)ではゴールデン・グローブ賞の新人賞に輝いたが、その後は伸び悩んでいた。主演したヒロイックファンタジー「コナン・ザ・グレート」(1982年)の成功でやっと芽が出はじめた中での悪役だった。そんなシュワルツェネッガーが演じることで、マッチョな肉体を持つT-800が誕生。最大の当たり役になった。

撃たれてもトラックに轢かれてもすぐ起き上がり迫りくる姿はホラー映画の殺人鬼にも通じているが、圧倒的な無敵さからしだいに怖さが爽快感に変わっていくのはシュワルツェネッガー本人の持ち味もあるだろう。劇中でほとんど口を利かないが、ここ一番で名ゼリフ「また来るぜ(I'll be back)」を決めるなど、コワモテだがブラックなユーモアをまとったキャラはシュワルツェネッガーのパブリックイメージとして定着した。

© 1984 Metro-Goldwyn-Mayer Studios, Inc. All Rights Reserved

悪役ながら強烈な存在感を放ち、存在感を見せつけたシュワルツェネッガーは本作を機にスターへの道を駆け上り「コマンドー」(1985年)、「トータル・リコール」(1990年)など時代を代表するアクション映画に主演し頂点を極めることになる。彼の原点というべき本作で、無二の存在として支持されるシュワルツェネッガーの魅力を再確認してはいかがだろうか。

文=神武団四郎

放送情報【スカパー!】

ターミネーター
放送日時:2025年8月9日(土)19:00~
放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合があります。

詳しくは
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