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上川隆也が癒し系とも変わり者ともいえる刑事を演じたハマり役シリーズ!吉田栄作、中村倫也もゲスト出演した「遺留捜査(2012)」

2025/08/11

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「遺留捜査(2012)」(テレ朝チャンネル1)
「遺留捜査(2012)」(テレ朝チャンネル1)

痛快リーガルミステリー「能面検事」で主人公、大阪地検刑事部のエース検事・不破俊太郎を演じている上川隆也。そんな上川の代表作の1つで、"遺留品"にこだわる刑事を演じ、第7シーズンまで続く人気作となったのが主演ドラマ「遺留捜査」シリーズだ。

同シリーズで上川が演じているのは、マイペース過ぎる行動で周囲から変人扱いされている糸村聡。2011年の放送スタート時から上川の演技が少しずつ変化していくところも、シリーズの見どころだ。

上川隆也主演の「遺留捜査」、第2シリーズの舞台は東京・月島
上川隆也主演の「遺留捜査」、第2シリーズの舞台は東京・月島

(C)東映

第1シリーズの翌年、2012年に放送された第2シーズンの舞台は東京・月島。糸村はある事件がきっかけで警視庁捜査一課から所轄である月島中央署に左遷され、新たな仲間たちと仕事を共にすることになる。被害者の遺留品をつぶさに観察し、気になることがあると悪びれもなく単独行動に出る糸村。彼に振り回されることになる刑事課のメンバーの水沢を斉藤由貴、長瀬を田中哲司、遠山を眞島秀和、佐久間を八嶋智人、二宮を岡田義徳らが演じ、署長・東を三宅裕司が演じている。また、毎回笑いを誘う糸村と科捜研・村木(甲本雅裕)とのやり取りも見どころ。

(C)東映

糸村の口癖は「気になりませんか?」と「僕に3分だけ時間をください」。いつも説明不足でやや天然なため、周囲をイラッとさせるものの、遺留品からのメッセージを読み取り、事件を見事解決に導いていく。ワン・アンド・オンリーの個性を放つ主人公を演じた上川の多面的な演技が光っている。

■所轄でも自由な糸村を上川隆也が飄々とチャーミングに演じる

(C)東映

月島中央署刑事課庶務の女性が何者かに誘拐され、それに関連する殺人事件が起きる第1話。糸村が手にとるのは、遺留品の中にあったニーチェの本だった。

かつての同僚である捜査一課に「あまり出しゃばらないでくださいよ」と釘を刺されても軽いノリでかわし、多忙で寝る暇もない科捜研の村木のもとへ行き、本のシミについて調べてほしいと半ば無理やり頼み込む。ひらめいたことがあると何も言わずに署から飛び出していく糸村に、課長の水沢は呆然。佐久間は殺人現場から勝手にペンダントを持ってきてしまう糸村の言い訳に「子供かよ、お前は...」とため息をつく。突き詰め型ゆえ、他者への関心は薄くなりがちだが、そんな協調性のない人物像を上川は時にキョトンとした表情でコミカルに、時にシリアスに演じている。

■被害者の恋愛感情を糸村が代弁する意外な回も

(C)東映

第2シリーズでは吉田栄作や中村倫也など、多彩なゲストが登場。同僚が事件に巻き込まれるショッキングな回もありながら、徐々にチームのメンバーも糸村のやり方や実力を認めていく。

所轄の4人が、ある青年と大学病院心臓外科医の喧嘩を目撃した殺人事件では、糸村は被害者の財布から見つかったもんじゃ焼きを食べる時に使うハガシ(小さなヘラ)のグッズが気になる様子。それが月島のもんじゃ焼き店の店主が20年前に客におまけで配ったものだと突き止め、事件の真相に辿り着く。"なぜ、それを大切に持ち続けていたのか"、糸村が被害者の心理を代弁するように、被害者が大切に思っていた女性に語りかけるシーンが印象深い。

(C)東映

見る人によって糸村は癒し系かもしれないし、クレイジーかもしれない。万華鏡のように色や形を変える不思議な魅力を持つ主人公は、上川の演技力があってこそ成り立つのだろう。

文=山本弘子

放送情報【スカパー!】

遺留捜査(2012)
放送日時:2025年8月11日(月・祝)20:00~※(月)~(金)各1話放送
チャンネル:テレ朝チャンネル1
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくは
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