メインコンテンツに移動

小栗旬×星野源の名演で紡ぐ、シリアスな世界観...未解決事件に翻弄される2人の男の姿を描く「罪の声」

2025/08/29

この記事を共有する

実在する昭和最大の未解決事件をモチーフに、ある事件の真相を追い、翻弄される2人の男の姿を描いた塩田武士による小説「罪の声」。高い評価を得た本作は、土井裕泰の監督、野木亜紀子の脚本によって2020年に映画化された。そこで2人の男を演じたのが、本作が初共演となった小栗旬と星野源だ。

京都で父の遺したテーラーを営む曽根俊也(星野)は、ある日、自宅にあった父の遺品の中にカセットテープと手帳を見つける。ラジカセを引っ張り出してテープを再生してみると、そこには幼い頃の自分の歌声が録音されていた。微笑ましい内容に思わず微笑んだのも束の間、突如歌声は途切れ、子供の頃の自分がたどたどしく何かの道案内をするかのような声が流れてくる。不審に思った曽根はテープと一緒に見つかった手帳を手掛かりに調べるうちに、それがある事件で使用された脅迫テープだと知る。その事件こそ、30年以上前に大手製菓メーカーのギンガと萬堂を始めとした複数の食品会社が標的にされ、誘拐や脅迫、そして毒物混入によって日本中を震撼させた昭和最大の未解決事件「ギンガ萬堂事件(通称・ギン萬事件)」だった。

時を同じくして、元社会部で現在は文化部に所属する新聞記者・阿久津英士(小栗)は、ギン萬事件の真相を追う特別企画班のメンバーに選ばれる。30年以上も前に起こり、現在は時効を迎えたギン萬事件。その真相を今さら追うことに意味があるのかと疑問を抱きつつも、阿久津は残された証拠をもとに取材を重ねる日々を送ることに。そんな中、脅迫テープの声に利用された3人の子供たちの現在に目を向けるようになるのだった...。

■"いつの間にか事件に関わっていた..."そんな絶望を静かに表す星野源の名演

星野源が幼い頃に凶悪事件に関わっていたテーラーを、小栗旬が新聞記者を演じる
星野源が幼い頃に凶悪事件に関わっていたテーラーを、小栗旬が新聞記者を演じる

(C) 2020 映画「罪の声」製作委員会

ひょんなことから、子供の頃の自分が知らず知らずのうちに恐ろしい事件に携わっていたことを知り、戸惑う曽根。そんな彼を演じる星野の演技は秀逸で、事実を知った時にサーっと血の気が引き変化する顔色や、事件の内容が徐々に明らかになるたびに心の中に浮かび上がってくる恐怖や不安を繊細に伝える表情など、静かな演技で曽根の心情を演じている。

取材を続ける中、曽根の存在に辿り着いた阿久津は、「テープを聴かせてほしい」と曽根の営むテーラーを訪れる。しかし、曽根は新聞記者である阿久津が訪ねてきたことに、「話すことはない」「自分には妻も子供もいるのに、子供の未来はどうなるのか」と、声を荒げて阿久津を追い返す。初めて大きな声で感情をあらわにした曽根の姿からは、事件に対する不安はもちろん、彼にとって家族がどれほど大事なものなのかということも伝わってくる。

そして、そんな大事な娘に、テーラーからの帰り際に優しく接してくれた阿久津の姿を見て、曽根は阿久津と共に事件の真相を追うことを決意。そこからさらに物語は進んでいく。

■徐々に事件の取材に熱が入る阿久津...小栗旬の演技でシリアスな世界に引き込まれる

(C) 2020 映画「罪の声」製作委員会

小栗が演じている新聞記者の阿久津は、ギン萬事件の特別企画班に入れられるも最初は気乗りしない様子だが、事件の鍵を1つ、また1つと掴みとっていく敏腕記者。その過程で、この事件に入れ込む阿久津の熱も徐々に上がっていく。曽根と出会い、不本意に事件に関わってしまった当人の心中に触れた時には、"何故マスコミのために曾根が使われないといけないのか"と、上司に臆することなく進言。一見冷めているように見えて、一本気で相手の気持ちを汲み取る温かい心もあるのだ。

そんな阿久津の変化を、小栗がグラデーションのようにナチュラルに表現しており、阿久津が事件に引き込まれて取材に熱心になっていく様子につられるように、作品を観ている者も作品の世界にのめり込むように引き込まれていく。

日本中を震撼させたほどの大事件だけに、あらゆる人物が関わり、複雑に入り組んだギン萬事件。曽根と阿久津が辿り着いた真相、"罪の声"として事件に関わってしまった曽根がどのように事実を受け止め、生きていくのか。星野と小栗の名演と共に見届けてほしい。

文=HOMINIS編集部

放送情報【スカパー!】

罪の声
放送日時:2025年9月27日(土)21:00~、9月30日(火)16:15~
チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくは
こちら

関連人物から番組を探す

関連記事

more