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大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典の共演で描くAIの脅威!近未来を舞台にしたSFサスペンス「AI崩壊」

2025/10/26

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精悍なビジュアルと耳に優しい美声、さまざまな役柄に確かな存在感を与える演技力で、映画やドラマ、舞台などで活躍している大沢たかお。そんな彼が主演を務め、あらぬ嫌疑をかけられた天才科学者を演じた近未来SFサスペンスが、2020年に公開された映画「AI崩壊」だ。

舞台は、医療AI「のぞみ」が、多くの日本人の健康を管理するようになった2030年の日本。「のぞみ」の共同開発者でもある妻・望(松嶋菜々子)を病で失った天才科学者・桐生浩介(大沢)は、娘の心(田牧そら)とシンガポールに移住していた。その間にも「のぞみ」は医療分野だけではなく、カーナビや銀行などとも紐付けされ、電気、水道、ガスに続く"第4のライフライン"にまで成長。その功績を評価されて「総理大臣賞」が授与されることを、「のぞみ」の運用管理会社の社長でもある望の弟・西村悟(賀来賢人)から知らされた桐生は、心の要望もあり、久しぶりに日本に帰国することに。しかしそれと同じ頃に「のぞみ」は暴走を開始してしまい、「のぞみ」が自己判断で行った"命の選別"によって、総理大臣・田中英子(余貴美子)を始めとする心臓にペースメーカーを埋めていた人々が急死する事態が発生。日本中がパニックに陥る中、理事官・桜庭誠(岩田剛典)率いる警察庁警備局は、桐生が「のぞみ」を操っているとして身柄の確保に動く。逃亡犯として追われる立場になった桐生は「のぞみ」の暴走を制止しようと奮闘するが...。

■天才科学者・桐生浩介を抑えの効いた演技で体現する大沢たかお

本作で大沢が演じるのは、医療AI「のぞみ」の実用化前に、共に開発に携わっていた妻をがんで亡くし、娘と共にシンガポールの海辺でテクノロジーから離れた暮らしを送っていた天才科学者・桐生。家庭菜園で収穫したスターフルーツを娘に出してあげるなど子煩悩な面を見せるが、娘からは少し鬱陶しがられている。そんなごく普通の父親を自然体で演じている。

娘の心に「お父さんがお母さんを助けようと思って作ったAIが、日本でどう使われているか知りたい」と懇願されたこともあり、久しぶりに帰国するものの、"日本を発展させた英雄"として扱われても決して舞い上がることはなく、控えめな態度を取り続ける桐生。そんな彼が、「のぞみ」のサーバールームに閉じ込められてしまった娘を救うため、国家転覆を目論む犯罪者として追われる中で、日本中にある監視カメラをかいくぐって事態を収拾しようと奮闘するさまを、大沢は抑えの効いた演技で「天才科学者・桐生浩介」としての状況判断の速さや、圧倒的な行動力に説得力を持たせている。

桐生の義理の弟でもある悟を演じる賀来の名演からは、亡くなった姉の家族としてだけでなく、人の科学者として桐生を尊敬していることが伝わってくる。中でも、久しぶりに姪の心に再会した際に、「大きくなったなあ」と頭を撫でるシーンで見せる温かい笑顔は、観る者の胸を温かくさせてくれるはずだ。

そして、国家インフラとなった「のぞみ」を暴走させた罪で桐生を追う警察庁警備局の理事官・桜庭誠を岩田が熱演しているのも見逃せない。銀縁メガネにスーツ姿で、感情を一切表さない桜庭は、AIの「のぞみ」よりも冷たくクールな存在として描かれている。そんな桜庭が桐生と対峙し、己の理想を語るクライマックスシーンで岩田が披露する、淡々とした口調とは裏腹な狂気に満ちた熱い瞳のギャップは必見だ。また、勘だけを頼りに、桐生を追い続けるベテラン刑事・合田京一役の三浦友和と、その相棒・奥瀬久未役の広瀬アリスのコンビによる熱血刑事感も、物語に温かみを与える重要なポイントとなっている。

映画が公開された2020年よりも、さらにAIが進化した今。「あと5年後に起こりうる未来」として、より身近に感じられるSFサスペンスを、主演の大沢を始めとする俳優陣による熱演に注目しながら味わってほしい。

文=中村実香

放送情報【スカパー!】

AI崩壊
放送日時:2025年11月8日(土)17:45~、11月16日(日)8:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくは
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