石川由依が動物たちの生態を見て感じたことを語る「人間ってすごい特殊な生き物なんだな」

さまざまな野生動物の生態や雄大な自然を、人気声優陣のナレーションと共に紹介する番組を数多く放送しているナショナル ジオグラフィック。7月14日から毎週木曜20時より、「ワイルド　ネイチャー：プレデター・スペシャル」と題し、時に人間を襲う捕食者たちの生態に迫る、日本初放送の番組を３ヵ月に渡って放送している。

その中で、太陽が照り付ける熱帯の楽園にある海岸を棲み処とする捕食者と獲物とのスリリングな対決や、厳しい自然に適応してきた海辺の生物の驚くべき生態に迫るのが「プレデター in パラダイス」だ。本作のナレーションを「ハコヅメ～交番女子の逆襲～」の藤聖子役や、「進撃の巨人」のミカサ・アッカーマン役などで知られる声優の石川由依が担当。

今回はナレーション収録直後の石川にインタビューを実施し、番組の感想などを聞いた。

――今回ナレーションを担当した番組の映像をご覧になった時の率直な感想を聞かせてください

「海に生きる捕食者をテーマにした動物たちのお話だったので、当たり前ではありますが、自然の厳しさみたいなものをすごく感じました。でも、逆にそんな厳しい自然の中で生き残る知恵だったりとか、繁殖する術みたいなものもたくさん描かれていて、驚きや学びもたくさんあったなと思いました」

――「プレデター in パラダイス」をご覧になって得た学びとは？

「動物たちの姿をみていると、逆に『人間ってすごい特殊な生き物なんだな』っていうのを感じましたね。人間の赤ん坊だったら1人では絶対に生き残れないですし、動物界のトップ・オブ・トップゆえに、他の動物に襲いかかられたとしても、知恵や武器で戦うこともできちゃいますし。改めて人間の凄さというか、同じ生き物でありながら、その特殊さをすごく感じました」

――ナショジオのネイチャードキュメンタリー番組についてどんな印象がありますか？

「がっつりと見たことはなかったんですけど、なんとなく自然や動物といったイメージは持っていました。でも、科学や歴史がテーマの番組もたくさんあるんですよね。今回ナレーションのお仕事をさせていただくということで、意識したからかもしれないんですが、自分が話題に出していないところでも『ナショジオが好き』という声も聞こえてきたりして、お好きな方がたくさんいるんだなあっていうのを改めて知りました」

――ご自身の目で直に見てみたい野性動物の生態や歴史的建造物、考古学的遺物などはありますか？

「最近パンダの動画を観たんですけど、パンダって見た目とかシルエットは熊みたいなのに飼育員さんに思いっきり甘えていたりして、とっても可愛いなって思いました。いつか、パンダの赤ちゃんを抱っこしてみたいです。 あと、6月に天文学の父と称されるガリレオ・ガリレイと数学者ヨハネス・ケプラーの交流を描いたミュージカル『シデレウス』に、ガリレオの娘・マリア役で出演させていただいたのですが、それが望遠鏡や天体、星に関する物語だったので、今はそういう方面にちょっと興味があります」

――ご自身が思う、日本語吹き替えナレーションのお仕事の魅力とは？

「吹き替えだとさまざまな情報が耳からも入ってくるので、映像の隅々まで見ることができる余裕が生まれるのかなって思います。あとは、難しい漢字が読めない小さなお子さんだったり、目が不自由な方も、聞くだけで作品の内容を理解していただけるというのは、やっぱり吹き替えならではの魅力だと思います」

――番組をご覧になる視聴者の皆さんにメッセージをお願いします

「今回、ナレーションを務めさせていただきました石川由依です。私もナレーションをさせていただきながら映像を拝見して、本当に自然の厳しさや弱肉強食の世界を垣間見ることができました。それだけではなく、先ほども言ったように生きる知恵だったりとか、動物たちの工夫などもすごく興味深く見させていただきました。皆さんも、今まで知らなかった海に生きる動物たちの世界や彼らの生態の面白さを感じていただけるのではないかと思います。ぜひご覧ください！」

取材・文＝中村実香　撮影＝皆藤健治
ヘアメイク＝SUGA NAKATA(GLEAM)　衣装クレジット＝Soramamade　スタイリング＝金野春奈