2022/10/18
中山美穂、ファーストコンサートから感じさせるスター性と圧巻の存在感
映画やドラマ、舞台など、さまざまな作品で活躍する女優・中山美穂。彼女がアイドル、歌手、女優と時が経つにつれてジャンルを移行しながらも、それぞれのジャンルで一時代を築き続けてきた唯一無二の存在であることは、40代以上の人なら誰もが知っていることだろう。
アイドル時代には工藤静香、南野陽子、浅香唯と共に「女性アイドル四天王」と称され、歌手としては「世界中の誰よりきっと」(※中山美穂&WANDS名義)、「ただ泣きたくなるの」でミリオンヒットを飛ばし、女優としては数々の映画賞を受賞、主演を務めるドラマが高視聴率を獲得するなど、全てにおいて記録にも記憶にも刻まれる偉大な人物だ。
そんな中山の快進撃の黎明期に行われた初のコンサートツアー「'86 MIHO NAKAYAMA FIRST CONCERT『Virgin Flight』」では、アイドル歌手としての魅力が十二分に詰まっているだけでなく、後の活躍も予見させる瞬間もあり、芸能史に刻まれる人物のフレッシュな姿を見ることができる。
千秋楽となった東京・中野サンプラザでの公演では、デビュー曲の「C」から始まり「あいつ」「HEART BREAK」と披露していくのだが、初めてとは思えないほどの堂々としたステージングに加え、大人っぽい表情を見せており、16歳だとにわかには信じられない。何よりもスター特有のオーラが映像を通しても伝わってくる。そして、どちらが「良い」「悪い」ではないのだが、「アイドル」が現在のアイドルほど心理的な距離感が近くなく、近寄りがたい別世界を生きているかのような"孤高の特別な存在"であったことを思い出させてくれる。
MCでも、最終公演に懸ける思いや開演直前まで緊張していたことなどを自分の言葉で話しながら、途中のファンからの歓声に返事をする余裕まで見せて、圧巻の存在感がある。また、衣装のテイストをガラッと変えた「放課後」「あ・そ・び」では、一変してガーリーな表情で歌うほか、ネコ耳にしっぽを付けた可愛過ぎる姿なども披露。同じステージ上で全く別の顔を見せるところは、後に女優としても大成功することを予感させる。
簡素な舞台セットにバックダンサーもほとんどなくほぼ一人のステージなのだが、その存在感だけで十分に引き込まれていく、「これぞスター」という"特別な存在"のまぶし過ぎるファーストコンサートで、古き良き時代の華やかさを思い出してみてはいかがだろうか。
文=原田健
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