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向井理のクールながらも優しい眼差しが印象的!そのヒーローっぷりが魅力のドラマ「そろばん侍 風の市兵衛」

2022/12/18

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石丸幹二と共に舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」に出演中の向井理。向井がそろばんを巧みに操り、しなやかに剣を振るう主人公、唐木市兵衛を演じたテレビ時代劇「そろばん侍 風の市兵衛」が1月1日(日・祝)~3日(火)に時代劇専門チャンネルで一挙放送される。市兵衛は用人を斡旋する口入屋「宰領屋」の主人、矢藤太(渡辺いっけい)のところに出入りし、依頼人の家の帳簿を見て疑問点を指摘。問題を解決していく市兵衛の仕事は現代で言えば、派遣の経営コンサルタント。とはいえ、主人にいつも厄介な案件ばかり押しつけられるので、そろばん勘定のみならず、探偵のような推理力も働かせ、事件に巻き込まれて生命を狙われることもしばしばだ。頭脳明晰、剣豪でありながら、ひとつの場所に留まらず、何にも縛られず、風のように現れて去っていく主人公を、穏やかで涼しげな雰囲気を纏っている向井理が魅力たっぷりに演じている。また本作は、市兵衛の痛快な活躍を、3話ひとくくりとした「春の風」「雷神」「帰り船」の全3部からなるシリーズとなっており、見やすく新鮮なストーリー展開が楽しめる。

■第1部「春の風」篇では、そろばん侍、市兵衛のルーツが明らかに

心中騒ぎがあった旗本の家に雇われた市兵衛は、帳簿を見てそろばんをはじき、亡くなった主人に五十両もの謎の借金があったことを不審に思い、その真実に迫っていく。残されたのは夫が女郎と心中したことを受け止めきれないでいる依頼人で、未亡人の安曇(村川絵梨)とまだ幼い嫡男の頼之(鈴木福)。悲しさと悔しさを抱えている頼之に対して市兵衛は慰めの言葉をかけるのではなく、剣術と学問に厳しかった父を13歳で亡くし、この先の人生は何でもやってみろと父に言われていたことから、そろばんの道で生きることを決めたと自身のことを語る。

裏に隠された悪事を追っていく過程で旗本や御家人を監察する筆頭目付のところに連れていかれ、兄である片岡信正(筒井道隆)と久々に再会し、父が他界して何も言わずに姿を消してしまった市兵衛の過去も明かされていく。そして市兵衛を慕う頼之は無念の死を遂げた父親の仇を取ることを決意。年の離れた2人の間に友情に近い絆が生まれていくのも見どころのひとつだ。視線ひとつで多くのことを語る向井の演技が印象的で、頼之に向けられた優しい眼差しと剣を振るう時のクールで鋭い目線のギャップに惹きつけられる。

■依頼人に応えるためにとことん戦う男気も持ち合わせた優しきヒーロー

お金の問題を解決するのみならず、依頼人の家を幸せにして風のように去っていく市兵衛(実際にここぞという場面では風が舞う)。醤油問屋に本家から手伝いに来ている主人の従姉妹の美早(前田亜季)に雇われた第3部「帰り船」では、店を頭取に任せっぱなしにしている主人・勘七郎(川口覚)が頼りないせいで、裏側で不正が行われていることに気づき、「稼げる話があれば教えてほしい」とあえて敵の懐に飛び込んでいく。醤油問屋の頭取は、11月に惜しまれつつ亡くなられた渡辺徹さんが演じており、在りし日の姿を偲びつつ、その悪役ぶりを楽しんでほしい。

子供や猫(「宰領屋」ではだいたい猫を抱っこしている)、犬にはとことん優しいが、悪事を暴くために時にはわざと失神したりする市兵衛のやんちゃな面も垣間見ることができ、ドラマの後半では向井の幅の広い演技が楽しめる。特に燃え盛る船上での激しい戦いのシーンはどんな相手にもひるまない市兵衛が男前。そろばんと刀の二刀流で悪に立ち向かう平和を愛するヒーローである。

文=山本弘子

放送情報【スカパー!】

そろばん侍 風の市兵衛
放送日時:2023年1月1日(日・祝)~1月3日(火)連日04:00~
チャンネル:時代劇専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくは
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