187cmの絶世の美男子！モデル出身のチャン・ギヨンが体現する「九尾狐」への独自のアプローチ

昨年8月に入隊し、2023年2月に除隊と目されているモデル出身の人気俳優チャン・ギヨン。兵役に就く直前まで撮影していた「今、別れの途中です」(2021年)ではソン・ヘギョ、「恋愛ワードを入力してください～Search WWW～」(2019年)ではイム・スジョンと共演し、その"年の差ロマンス"が当時大きな反響を呼んだ。

その一方で、LINEマンガで連載中の原作をドラマ化したラブコメディ「九尾の狐とキケンな同居」では、伝説の霊獣である"九尾狐(クミホ)"を演じ、新たな魅力を創出。Girl‛s Day出身のイ・ヘリが演じる奥手のヒロイン、イ・ダムとの"977歳差"という年の差ロマンスも注目を集めた。

絶世の美男子 シン・ウヨの姿で暮らす999歳の九尾狐が、人間になるために必要な"玉"を飲み込んでしまった女子大生・ダムと同居を始める。玉を飲んだダムは、狐の天敵である寅年の男と接触すると苦痛で動けなくなり、そんな彼女をウヨが瞬間移動などの能力を使って守る。"玉を取り出したい"という思惑が一致して始まったワケあり同居だったが、やがて惹かれ合う2人をロマンティックな描写満載で描き出していく。

韓国ではお馴染みの"九尾狐"というキャラクターは、伝説の霊獣としてこれまで何度も映像化されてきた。「僕の彼女は九尾狐＜クミホ＞」（2010年）のシン・ミナのように、九尾狐＝美女に化けた妖怪というイメージが一般的だが、イ・ドンウクが大人の男の色気たっぷりに演じた「九尾狐伝」(2020年)といった成功例も。そのヒットを受けて同作は続編化も進行しており、男性が演じる九尾狐に注目が集まる中で、ギヨンも独自のアプローチで新たな九尾狐像を作り上げたのだ。

もともと、その涼しい目元を武器に印象的な演技を見せてきたギヨン。"眼光職人"なる異名を持つ彼が体現したウヨ役は、最初はクールながらもだんだんダムに惹かれていく過程が見どころだ。

冷淡で怖さもあるが、ダムにだけは優しく気遣いができ、次第に愛に溢れた温かみのある人物へと変化していく。無機質な表情から鋭い視線、屈託のない笑顔まで、繊細な感情表現が見事だ。ダムは天真爛漫で自分の意見をはっきりと言うタイプだが、恋愛経験は全くのゼロ。コミカルな変顔、恋する女の子らしいチャーミングな表情に自然と引き込まれてしまう。

不器用な2人のいじらしい姿や、胸キュン必至の"カップルケミ"に没入すること必至。ダムとのふとした触れ合いにもセクシーな空気感が漂うギヨンの、完璧なビジュアルにも注目してほしい。

文＝川倉由起子