飯豊まりえの目の演技がすごい!「岸辺露伴は動かない」でも発揮されたその演技力に注目のドラマ「オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~」

高橋一生主演のドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズで話題となった泉京香役を演じた飯豊まりえ。彼女が泉とは正反対といえるほど内向的で特殊能力を持つ女性刑事を演じたのが主演ドラマ「オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~」だ。

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飯豊のバディー役・風早を演じているのは浅香航大。朱梨は15年前に刑事だった父親と母親を殺害され、姉の紫織(松井玲奈)も大怪我を負い、ショックで入院中という過去を持つ。事件以来、人の目を見ると感情が色で見えるようになったことで刑事を志した。取り調べ中にスケッチブックとパステルを広げ、被疑者や関係者の目から見えた色を描き、事件を紐解いていく朱梨を半信半疑の視線で見ていた風早は、徐々にその能力を認め、メンタル面からもサポートするバディーになっていく。視聴者の間で飯豊の「目の演技がすごい」と話題になった本作は15年前に起きた事件の真相が後半に向かうにつれて明らかになっていくオリジナルサスペンスストーリー。境遇は違っても家族の愛に飢えているという意味ではどこか似ている2人の刑事が見せる迫真の演技に惹きつけられる。
■身体を張って事件に向き合う朱梨を案ずる心優しきバディー

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朱梨とコンビを組むことになったものの、風早はその不審な行動に面食らってばかり。聴取の最中は鋭い質問を繰り出すものの、選んだ色を殴り書きのようにスケッチブックに描いて喜びや恐怖の感情が見えたと言い出すし、聞き込みに外に出るとフードのついた黒い服を着て、人目を避けるように歩く。刑事というより不審者のような行動を風早は不気味がるが、朱梨の過去を知り、目を合わせるだけで感情が見えて消耗してしまうことを理解するようになる。事件解明のために描いたものの数々をところかまわず広げて集中し、「見えました!」が朱梨の決め台詞。気合いを入れる時や気持ちを落ち着ける時に食べるのはグミで、倒れそうになるほど身体を張っている朱梨を心配して、風早もいつしかグミを持ち歩くようになる。「どうして、そんなに感情にこだわるんだ?」と問いかける風早に事件の衝撃で無感情になってしまった姉を取り戻すためにも「人が人を殺してしまうほどの強い感情が見たいんです!」と答える朱梨。毎回、飯豊の目のアップが映し出され、その覚悟を決めたような美しく鋭い瞳に吸い寄せられる。感情を抑えた刑事の顔と無言の姉に病室で話しかける顔のギャップも魅力だ。

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■真犯人を突き止めるため、風早が因縁の父親と対決
父親である警察庁次長の平安(船越英一郎)の要請により異動となった風早だったが、朱梨とさまざまな事件に関わり、聞き込み捜査を続ける内に父に疑念を抱くようになる。家族関係が崩壊し、"父さん"と呼ぶのを拒絶された風早にとって平安は大人になってからも壁のように立ちはだかる存在。その父親を幸せだった記憶が残る思い出の場所に呼び出し、憧れだった父に言われた言葉をぶつけ、15年前に起きたことの真相を暴くため、泣きながら迫っていく浅香の演技にも感動の声が相次いだ。朱梨を苦しめた犯人の動機が最後まで読めない展開であり、サスペンスとしてもヒューマンドラマとしても見応えありだ。
文=山本弘子
放送情報【スカパー!】
オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~
放送日時:2023年2月12日(日) 14:00~ほか
チャンネル:日テレプラス
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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