40歳を過ぎたイ・ドンウクの溢れる色気に魅了！ブロマンス的展開にも引き込まれる「ダーティーな警部役」で新境地

2022年11月に41歳を迎え、増し続ける色気がファンの胸をわし掴みにしているイ・ドンウク。30代半ばで出演した大ヒットドラマ「トッケビ～君がくれた愛しい日々～」(2016年)の"死神"役を1つの転機に、近年は今までにはない個性的な役柄でも活躍の幅を広げている。

「他人は地獄だ」(2019年)ではそれまでの甘いロマンス作品から一変、不穏な笑みを湛えるミステリアスな歯科医役を演じ、「九尾狐伝」(2020年)では伝説の霊獣とされる"九尾狐"を男性ならではのセクシーな佇まいで熱演。どちらも大きな反響を呼んだ。そうした個性溢れるキャラクターたちを経て、ドンウクが役者としてさらなる新境地を開拓したドラマが、KNTVにて1月17日(火)よりテレビ初放送される「バッド・アンド・クレイジー」(2021年)だ。

本作でドンウクが演じるのは、出世のためなら多少の悪事もいとわない、野心家の警部リュ・スヨル。ずる賢さを武器に出世競争を勝ち抜いてきた、どこか憎めないキャラクターだ。そんなスヨルの前に現れたのが、何をしでかすか分からない破天荒さと度を越えた正義感の持ち主"K"（ウィ・ハジュン）。

真逆の2人がタッグを組むことで、ある事件の真相や2人の関係性が明らかになっていく。現代版「ジキルとハイド」とも言われる物語は、コミカルな掛け合いや痛快アクションが生み出す爽快感、そしてスピーディーな展開に溢れていて、ぐいぐいとその世界観に引き込まれてしまう。

スヨルというキャラクターは、ドンウクにとって珍しいテンションの高い役。コミカルにはしゃぐ姿や吹っ切れたような演技が新鮮だ。一方、その美しい"顔面力"によって緊張感が倍増するシリアスな展開や、鍛え抜かれた肉体美を披露するアクションもあり、改めて彼の芝居のふり幅を感じることができる。世界的大ヒットとなった「イカゲーム」(2021年)で大ブレイクした若手俳優ウィ・ハジュンとのケミやブロマンス的展開もハマる要素が満載で、2人のテンポのいいセリフの応酬や型破りなシーンの数々から目が離せない。

キャラクターはもちろん、そのビジュアルも"真逆"で、全く相容れないように見えるスヨルとK。だがさまざまなエピソードを通して強まっていくバディ感や信頼に胸が高鳴り、気付けば沼に落ちていることだろう。

ドンウクは、主演した大ヒット作「九尾狐伝」のシーズン2にあたる新作「九尾狐伝1938」も控えており、そのセクシーな"九尾狐"役が再び大きな反響を呼ぶこと必至。「トッケビ～君がくれた愛しい日々～」以降、加速度的に魅力を増しているドンウクだけに、本作でもその表現の幅とギャップを存分に堪能してほしい。

文＝川倉由起子