チュ・ジフンの転機となった「魔王」...「神と共に」「キングダム」で国際的な評価を得た、俳優としてのターニングポイント

2024年2月9日(金)より日本公開される主演映画「ジェントルマン」が話題を呼んでいるチュ・ジフン。初期の代表作「宮(クン)~Love in Palace」(2006年)でアイドル的な人気を得た彼も今や40代。「神と共に」(2017・2018年)や「キングダム」(2019年~)シリーズでワールドスターとなり、自然と漂わせるそのオーラに熱い視線が集まっている。そんなジフンが、俳優として高い評価を得るきっかけとなった作品と言えば、2007年のドラマ「魔王」だ。

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2008年に日本でリメイクされたことでも話題を集めた「魔王」は、ある殺人事件をきっかけに宿命的な対決を果たす2人の男性と、彼らをつなぐ女性の3人を軸に展開されるサイコミステリー。
ある日、刑事・オス(オム・テウン)のもとに"審判"というタロットカードと奇妙なメッセージが届く。数日後、大物弁護士の殺人事件を担当することになったオスは、その殺人現場で自分宛に届いたものと同じタロットカードを発見する。やがて捜査を進めるうち、被害者が死の直前に電話をしていた弁護士スンハ(チュ・ジフン)、そしてタロットの絵を描いたという女性・ヘイン(シン・ミナ)と出会う。事件に関わる3人は、やがて12年前のとある殺人事件へと導かれていく...。

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本作でジフンが演じたオ・スンハは、優しい笑顔がトレンドマークの人権派弁護士。貧しい人たちの弁護を自ら引き受ける天使のような"表の顔"と、背後で殺人事件を操り仕組む"裏の顔"の二面性を持つ難しい役どころだった。
ドラマ序盤、心を閉ざして復讐だけを目的に生きるスンハは、一貫して冷徹で、無味乾燥な表情を見せていた。しかし、物語が展開していくにつれ、その冷徹な笑顔の中に怒りや悲しみといった感情が見え隠れするようになってくる。罪悪感が膨れ上がる一方で復讐の手を止めることができないスンハの心の機微を、ジフンは見事に演じ分けた。
ツンデレな皇太子を演じた「宮(クン)~Love in Palace」とは対照的に、少年時代に家族を失い、心に闇を抱えるスンハの佇まいはもの悲しげであり、ミステリアスなオーラをまとっている。どこか退廃的な印象を与える俳優チュ・ジフンの"原点"ともいうべきキャラクターだ。

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「宮(クン)~Love in Palace」で一躍スターダムに上り詰めたとはいえ、当時のジフンはまだ新人。「魔王」は、2005年に韓国で社会現象を巻き起こしたドラマ「復活」のスタッフとキャストが手を組んだ期待作であっただけに、この難役が務まるのだろうかと疑問視する声もあった。しかし放送後はそんな声を一蹴。"魔族"と呼ばれる熱狂的なファンに支持され、ジフンの真価を見せつける代表作の一つとなった。

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近年も「ハイエナ -弁護士たちの生存ゲーム-」(2020年)や「智異山~君へのシグナル~」(2021年)など、年齢を重ねるにつれて役の幅も広がり、ミステリアスな"大人の男"のイメージが板についてきたジフン。俳優としてのターニングポイントとなった「魔王」で、若かりし頃の煌めきに触れてほしい。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
魔王
放送日時:2024年1月16日(火)12:00~
※毎週(月)~(金)12:00~
チャンネル:女性チャンネル♪LaLa TV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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