時代を越えてヒーローは不滅！ 「シン・仮面ライダー」をはじめ、仮面ライダー&スーパー戦隊シリーズの新旧作品をチェック

ある青年が、超人的能力を持ったヒーローに変身し、悪と戦う...。1971年放送の「仮面ライダー」を皮切りにはじまった東映特撮ヒーロー作品は、昭和から平成、そして令和の今もなお、子どもたちをはじめ、幅広い層に愛され続けている。特に近年は佐藤健、菅田将暉、志尊淳、横浜流星をはじめとする超人気俳優たちを輩出したことから、新たな「推し」を見つけたい女性たちの注目を集めたり、2023年公開の庵野秀明監督による映画「シン・仮面ライダー」のヒットが、かつての少年たちに特撮ヒーローの魅力を再確認するきっかけを生み出したりと、常に新しいムーブメントを巻き起こしている。

東映チャンネルでは、8月に仮面ライダー、スーパー戦隊シリーズの作品を多数放送。その中でピックアップしてシリーズごとに紹介していく。

■常に進化を続ける「仮面ライダー」シリーズ

「変身ヒーロー」の代名詞となった石ﾉ森章太郎原作「仮面ライダー」シリーズの第1作の４K版が8/2(金)ほかで放送。世界征服をたくらむ悪の秘密結社ショッカーによって拉致され、バッタの能力を備えた改造人間にされた天才青年科学者・本郷猛の物語だ。脳改造の直前、脱出に成功した彼は、人類の自由と平和のため、仮面ライダーとなってショッカーと戦うことになる。特撮ヒーロー作品の原点とも呼べる名作が美しい高画質で甦った「仮面ライダー 4Kリマスター版」では、仮面ライダーのヘルメットをはじめとする造形へのこだわり、ダイナミックなアクションシーンから作品に携わった人々の情熱の一端に触れることができる。そしてシリーズの人気を決定づけた続編の「仮面ライダーV3」も8/3(土)ほかに放送される。

2020年代からは「仮面ライダー」の歴史にリブート作品が続々と加わる。「新世紀エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明監督が脚本も手掛け、原点への熱い愛情をにじませながら新たなオリジナル作品として描く「シン・仮面ライダー」(8/3(土)放送)は、池松壮亮、浜辺美波ら豪華キャストによる重厚な演技と斬新なカメラワークが魅力。2022年に制作された「仮面ライダーBLACK SUN」(8/25(日)ほか)も、西島秀俊と中村倫也という豪華俳優陣を迎え、1987年放送のシリーズ「仮面ライダーブラック」をリメイクした。大人も唸らせる骨太ドラマとして進化を果たした。

■バラエティ豊かなモチーフが魅力的な「スーパー戦隊シリーズ」

幅広い層に向けて作り上げられている「仮面ライダー」シリーズとは異なり、「スーパー戦隊シリーズ」は未就学児～小学生をターゲットにしていることもあり、恐竜や忍者など子供たちが大好きなモチーフを取り入れたヒーローたちや、必殺技を宣言するといった「お約束」、明るく前向きなストーリーが魅力だ。

8/11(日)には、シリーズ第9作目となる「電撃戦隊チェンジマン」(1985年)の劇場版2作を放送。ドラゴンやペガサスといった伝説上の生物の力を宿した5人のヒーローが、地球侵略をもくろむ大星団ゴズマからみんなを守るために力を合わせて立ち向かう。8/6(木)放送の、シリーズ第43作「騎士竜戦隊リュウソウジャー」(2019年)は「騎士竜」と呼ばれる仲間の恐竜とともに生きてきた古代人類・リュウソウ族の末裔たちが、騎士竜の力を得て変身。凶暴な戦闘民族・ドルイドンから地球を守るために戦う姿を描く。

他にも、陽気なオープニングテーマで子どもたちの人気を集め、シリーズ初の合体ロボットが登場した第5作「太陽戦隊サンバルカン」(1981年)や、初めて黒いスーツのヒーローが登場した第6作「大戦隊ゴーグルファイブ」(1982年)も放送中。さらに、シリーズ史上初となる2つの戦隊が同時に登場したことで話題を呼んだ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(2018年)も見逃せない。

そんな時代を越えて人気を集めてきた仮面ライダー＆スーパー戦隊シリーズによる年に一度の音楽の祭典、「超英雄祭 KAMEN RIDER×SUPER SENTAI LIVE＆SHOW」が2012年より開催され、シリーズ最新作に出演の俳優陣が参加して注目を集めている。8/11(日)には、2023年2月開催のイベントが放送される。「仮面ライダーギーツ」と「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」出演キャストによるトークショーや、倖田來未×湘南乃風、J×Takanori Nishikawa、Beverly、松岡充、MORISAKI WIN、つるの剛士、高取ヒデアキら、歴代主題歌アーティスト陣たちによる豪華ミュージックライブという豪華なプログラムが楽しめる。

シリーズ第1作を見て育った子どもたちが大人になり、今では孫世代とともに最新作を楽しむ...。そんな三世代に渡って愛され続けている東映特撮ヒーロー作品の魅力をぜひこの機会に味わって欲しい。

文＝中村実香