2024/11/07
竹内涼真が見せる迫真の演技!主人公を演じきった作品「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」
端正な顔立ちと確かな演技力で近年益々の人気を獲得している竹内涼真。先月には「龍が如く~Beyond the Game~」も配信を開始され話題を呼んでいる。そんな彼が主演を務めた映画「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」を紹介する。
■「君と世界が終わる日に」人気を博したドラマの集大成
この作品は2021年にスタートしたドラマ「君と世界が終わる日に」の集大成的位置付けにある作品だ。同作品は劇場版公開時点でシーズン4まで配信されており、劇場版公開から2週間ほどで物語の締めくくりとなるシーズン5が配信された。竹内が主人公として務めたのは劇場版までとなっており、約3年間の間、間宮響というキャラクターを演じ切れたのは竹内の演技力の賜物だろう。
世界観に触れながら劇場版について紹介しよう。基本的に「君と世界が終わる日に」はゾンビ映画だ。この世界ではゴーレムと呼ばれるウイルスが爆発的に感染を拡大し、正常な意識を保持した人間が少なくなっている。そんな世界で主人公の間宮響は恋人である小笠原来美を探していた。シーズン4では間宮と小笠原の話は終わり、間宮は娘のミライを探していく。様々な出来事がある中でミライが「ユートピア」という場所にいることを突き止めた間宮はそこに向かうことを決意し、劇場版ではそのユートピアでの出来事が描かれた。ユートピアとは高層タワーのことであり、人類最後の希望と呼ばれていた。というのもその場所でミライを用いて、ワクチンの作成が行われていたからである。
■竹内涼真の代表作になりうる作品に
竹内は物語を通して間宮と同じように「変わった」。劇場版では間宮が元来保持していた優しさと意志を貫く力をミライを守るという形で堂々と表現しながらも、シーズンが進む中であった裏切りや事件によって培った残忍な部分も表現しており、役者がキャラクターと同一化して変化しているように感じるのはそれだけはまり役だったのだろう。また、劇場版では娘の命か全人類の命かという状況で迷わず父親としての立場を吠える姿が予告編から映されていたが、映画全体を通してミライの父親としての責務を果たそうとする竹内の芝居の迫力はアクション・気持ちの表現、共に目を見張るものがあった。その迫力を出すには来美という存在を通して得た感情をしっかりと溜飲しなければならなかったはずだが、劇中とは違い現実の竹内は3年間の演じる中で別の作品にも出演している。そう簡単に切り替えるのは難しい。しかし、本作ではもはや間宮として現実を生きていたのではないかと思うほど、気持ちが切れていなかった点で、竹内の1つの代表作といえるだろう。
この作品をはじめから観ようとすれば、かなり時間がかかる。しかし、映画のみを鑑賞したい方はシーズン4だけを観ただけでも楽しめると思う。是非、竹内涼真の迫真の演技をご覧あれ。
文=田中諒