高校生プロ棋士を演じる神木隆之介に義姉役の有村架純が激しい感情をぶつける!羽海野チカの大ヒット漫画を原作とした映画『3月のライオン』

1995年、2歳の時に出演したCMで芸能界入りして以来、27年近い芸歴を持つ神木隆之介。子役時代はアニメ映画『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』など大ヒット作に次々と関わり、天才子役の名をほしいままにした彼も今や29歳。国民的俳優として、今でも映画・ドラマなどで欠かせない存在となっている。

(C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会
そんな子どもの頃からプロの俳優として活躍し、注目を集めてきた神木が、中学生でプロ棋士デビューを果たし、注目を集める天才棋士・桐山零を演じた映画『三月のライオン』(前編・後編)。この注目作が10月22日にWOWOWシネマで放送される。
「ハチミツとクローバー」の羽海野チカの大ヒットコミックを、『るろうに剣心』シリーズなどで知られる大友啓史監督が2部作として実写映画化した本作。9歳のときに両親と妹を亡くした零(神木)は、父の友人だったプロ棋士・幸田に引き取られ、自分には将棋しかないと決意。努力の結果、中学生でプロ棋士になる。だが彼は幸田の娘・香子(有村架純)に将棋を諦めさせたことに責任を感じ、家を出て1人で暮らすことに。戦うことしか知らず孤独に生きてきた彼だったが、近隣の街に住む三姉妹と出会いが彼の心に安らぎを見出していく。

(C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会
大友監督は、本作の主人公・零のキャスティングを誰にしたらいいかと尋ねられた際に「神木君しかいない」と即答。その理由として「子どもの頃からプロだった」というプロフィールが重なるところが大きかったという。神木自身も大友監督からそう指摘されて改めてそのことに気付いたといい、将棋盤の前に立つ零と、カメラの前に立つ自分自身の思いは一緒ではないかという思いに至り、役作りの参考にしたという。
もともと幼少期には祖父から将棋の手ほどきを受けるなど、将棋好きであった神木だが、「日本人が箸を持つように将棋を指す」という棋士としての佇まいを身につけるために、撮影開始の2カ月前からプロ棋士から特訓を受け、毎日のように練習していたという。そのかいあって、指使い、駒音、姿勢など、監修したプロ棋士が「もう棋士ですね」と惚れ惚れするまでに成長した。また映画公開後には日本将棋連盟から「アマ初段免状」を授与されたことも話題となった。

(C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会
実際に映画化された作品を観た原作者・羽海野チカは、神木の芝居を見て「演じるというよりも役を生きているその姿に感動した」と語っていたが、その中でも有村演じる幸田家の長女・香子と、神木演じる零とのやりとりを見て「映画化してくれて良かったな」としみじみ感じたという。
有村演じる香子は、プライドが高く、気性の激しい性格。自分に棋士になる夢を諦めさせた父親と零に、愛憎半ばする複雑な感情を抱くという役柄だ。このキャスティングについては、これまでにないシャープな役柄を、という製作サイドの思いと、有村サイドの思いが合致。ここではそれまで彼女が披露してきた役柄とは違う、屈折した演技を披露している。神木と有村はこれまで多くの映画、ドラマなどで共演してきたが、本作では零とは血の繋がっていない姉弟役ということもあり、どこか危うさを感じさせるようなヒリヒリするような関係性でぶつかっており、見応えがある。
文=壬生智裕
放送情報【スカパー!】
3月のライオン前編
放送日時:2022年10月22日(土)13:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
3月のライオン後編
放送日時:2022年10月22日(土)15:20~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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