パク・ボゴムの除隊後の躍動ぶりに歓喜の声！人気を不動のものにした「ボーイフレンド」での堪らないロマンス演技

今年6月、30歳の節目を迎えたパク・ボゴム。2022年4月に除隊した後もキャリアは順調で、今年8月に韓国・ソウルで行われたデビュー12周年記念ファンミ―ティング「Cantabile」も大盛況。9月より開幕する初のミュージカル「LET ME FLY(レット・ミー・フライ)」や、歌姫IUと共演する新作ドラマ「本当にお疲れさまでした(原題)」の配信決定など、ファンを歓喜させるトピックが続々と発表されている。

俳優に歌手、MC、モデルと、ジャンルを超えて世界的に活躍するボゴムのブレイクのきっかけと言えば、"クルミ(雲)シンドローム"を巻き起こした2016年の大ヒットロマンス史劇「雲が描いた月明り」。

そして、その2年後、チャーミングな年下彼氏役を演じて人気を不動のものにした主演作が、人気女優ソン・ヘギョとの共演も話題になった「ボーイフレンド」(2018年)だ。ホテルの代表を務めるセレブ女子・スヒョン(ヘギョ)と、大学を卒業したばかりのピュアな青年・ジニョク(ボゴム)の偶然の出会いから始まる正統派ラブロマンスが紡がれていく。

仕事でキューバを訪れたトンファホテル代表のスヒョンは、現地でひったくりに遭い一文無しになったところを、一人旅をしていたジニョクに助けられる。互いに素性はおろか名前すら知らないまま惹かれ合い、夢のようなひとときを過ごした2人。だが帰国後、2人はあろうことか"代表"と"新入社員"として再会。そして、自分の気持ちのままにスヒョンにじゃれつくジニョクに対し、なかなか素直になれずにいるスヒョン――そんな"友達以上恋人未満"から始まる2人の関係性が、じれったくもドラマティックに描き出されていく。

キューバでは振る舞いもスマートだったジニョクだが、韓国で再会すると一変。「ネクタイが結べなくて」とチャック付きのネクタイもどきを愛用していたり、「スーツを2着しか持ってなくて」と打ち明けたりと、新入社員としては頼りないながらも、互いの身分の差を気にせず屈託のない表情で接してくる。

その裏表のないジニョクの言動は、バリキャリのスヒョンから見ると拍子抜けすることばかり。泥酔し、ポケットから取り出したスルメを「"あ～ん"したら口に入れます」とニコニコ勧めてくる姿は無防備そのものだ。

そして翌日、自分の失態を思い出して「今日が最後の出勤かも...」と小さくなっている姿もとってもチャーミング。とにかく自分の気持ちに素直なジニョクだけに、スヒョンのもとに駆け付けて「会いたくて来ました」と真っすぐ伝える場面や、クレーンゲームでスヒョンと獲ったぬいぐるみをニコニコ愛でる姿からも"好き"があふれ出ていて、どこをとっても愛嬌たっぷりの"放っておけない年下男子"をボゴムが好演している。

それでも、出張先でトラックに乗るシーンで高さのある助手席シートに乗り込もうとしたスヒョンに腕をスッと差し伸べたり、砂浜でコーヒーを飲む場面でさりげなく自分のコートをスヒョンに掛け「僕は寒くないです。代表が暖炉みたいで」といたずらっぽく微笑んだりと、ジェントルマンな一面もしっかりと覗かせてくる。

年齢もキャリアも上のスヒョンに対する天真爛漫で無防備なアプローチに、ふと見せる自然なエスコート。絶妙に緩急の効いたロマンス演技に見ているこちらがとろけるようなキュートなスマイル...とくれば、大人女子の心臓を打ち抜く要素は十分だ。

"氷姫"と呼ばれるほど無感情の日々を送っていたヒロインの心を溶かす、年下男子ならではの直球アプローチ――今では30歳となり、大人の男性としての魅力にあふれるボゴムだが、今から約5年前、年上のソン・ヘギョを相手にボゴムが見せた、爽やかでチャーミングな輝きは、今見返しても胸をときめかせてくれるはずだ。

文＝酒寄美智子