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2024/11/24

二階堂ふみの振り切った演技に原作ファンも絶賛!「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」

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「平清盛」「軍師官兵衛」「西郷どん」と、若くして大河ドラマに数多く出演し、2020年のNHK連続テレビ小説「エール」では、窪田正孝演じる作曲家の主人公を支える行動的なヒロインを演じた俳優・二階堂ふみ。確かな演技力で存在感を放つ一方、10代の頃に出演した映画「私の男」や2020年の主演作「ばるぼら」では、妖艶な顔も見せた。成熟した落ち着きと奔放さ、明暗を合わせ持つ彼女は、女優になるべくしてなったと言える存在だ。

そんな二階堂がGACKTとW主演を務め、「漫画から飛び出したみたい!」と原作ファンからも絶賛されたのが、魔夜峰央のコミックを映像化した映画「翔んで埼玉」(2019年)だ。埼玉県をとにかくディスりまくっている本作で二階堂が演じているのは、"白馬の王子様"のような容姿を持つ壇ノ浦百美。埼玉県人を足蹴にするドSキャラだったが、アメリカからの帰国子女・麻実麗(GACKT)に心を奪われたことがきっかけで、"埼玉解放戦線"の一員となるというストーリー。

二階堂ふみとGACKTの振り切った演技が原作ファンからも好評を得た「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」
二階堂ふみとGACKTの振り切った演技が原作ファンからも好評を得た「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」

(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

そして、その続編として2023年に公開された「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」も、また大きな話題を呼んだ。続編では"日本埼玉化計画"を推し進める麗が唐突に「埼玉に海を作る」と言い出したことによって、一行は美しい砂を運ぶため、和歌山に船で向かうことに。その、荒唐無稽な発想が"滋賀解放戦線"の桔梗魁(杏)との運命の出会いに繋がり、やがて濃厚すぎる東西対決に発展していく。
"ギラギラコテコテ"の大阪府知事・嘉祥寺(片岡愛之助)と、セクシーな神戸市長(藤原紀香)の夫婦共演や、プライドの高い京都市長(川崎麻世※「崎」は正しくは「立さき」)など、キャストもさらに豪華になった続編「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」。今回は二階堂の演技にフォーカスを当ててみたい。

■埼玉に置き去りにされて不機嫌マックス!二階堂演じる百美がチャーミング

(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

埼玉の横の繋がりが薄いと考えた麗と百美は、武蔵野線を開通しようと計画を立てる。そして、「広大なビーチを作ればみんなが集まってくる」と考えた麗が目を付けたのが和歌山県の白浜だった。一行は和歌山へ向かうこととなり、この旅に「まるでハネムーンじゃないか!」とわくわくする百美だったが、埼玉に残ってストライキが起きた鉄道会社の調整をするように命じられ、しょんぼり。麗にしなだれかかり、別れを惜しむ。

(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

しかし、その後麗からなかなか連絡が来ないため、次第にイライラ。浮気への疑念が頭をよぎり不安になるが、部下が百美の部屋のドアをノックすると弱気な顔が一変、「誰だ?」と一瞬でいつもの鬼の形相に。"麗様だけは特別"な百美を演じる二階堂の演技は、今作でも振り切っていて爽快だ。
麗たちの乗った船は嵐に見舞われ、麗は"滋賀のオスカル"こと滋賀解放戦線の桔梗魁に助けられたことで、百美が見たら思わず発狂しそうなムードに陥るのだが、今作では百美はお留守番で、ひたすら我慢の立ち位置。それだけに麗を一途に想う気持ちが伝わってくる。

■大阪弁を喋りだすドスのきいた演技は横山やすしをイメージ

(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

麗は道中で"日本大阪植民地計画"を企てる府知事に捕まり、たこ焼きを口の中に無理やり詰め込まれる拷問を受ける。貴族のイメージはどこへやら、「なんでやねん!」と大阪弁を口にするようになるシーンも。そして攻撃は、遠く離れた百美のもとにも及ぶ。こちらも「アホちゃうか」など大阪弁を使ってやさぐれ感を醸し出し、コメディエンヌっぷりを発揮する二階堂。ちなみにこの演技に関しては、伝説の漫才師・横山やすしが降りてきたと映画のトークショーで発言している。
埼玉のみならず東西を巻き込むディスバトル勃発の今作。前作に引き続き、二階堂の振り切ったテンション高めの演技に「さすが」と思わせられる。

文=山本弘子

放送情報

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~
放送日時:2024年12月21日(土)21:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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