沢口靖子が魅せた七変化!24歳の若き日の華やかさと凛々しさが光る「お江戸捕物日記 照姫七変化」
上品で清楚な佇まいと、役柄に確かな説得力を与える存在感で、長年にわたって第一線で活躍している沢口靖子。1984年の映画「刑事物語3 潮騒の詩」でデビューし、翌1985年にはNHK連続テレビ小説「澪つくし」のヒロインを務めて全国的な知名度を高めた。その後も「ゴジラVSビオランテ」(1989年)など映画やドラマで着実にキャリアを積み重ねてきた。
26年間にわたって演じた人気ドラマ「科捜研の女」シリーズの榊マリコ役をはじめ、知的で凛とした女性像を数多く体現する一方、2025年には「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」で35年ぶりとなるフジテレビ連続ドラマ主演を果たし、情報犯罪に挑む刑事・二宮奈美役を好演。さらに2026年には映画「木挽町のあだ討ち」や、東京喜劇「熱海五郎一座」新橋演舞場シリーズ第12弾「仁義なきストライク~弾かれた栄光と約束のテンフレーム~」に出演するなど、今なお表現の幅を広げ続けている。
そんな彼女のキャリア初期、まさに飛躍の時期にあった24歳の若き日に主演した時代劇が、1990年に放送された時代劇「お江戸捕物日記 照姫七変化」だ。
1990年2月から6月にかけてフジテレビ系で放送された本作は、全13話からなる痛快時代劇。沢口が演じるのは、神田の「孔雀茶屋」で看板娘として働く「お照」だ。明るく親しみやすい町娘として暮らしている彼女には、実は徳川11代将軍・徳川家斉(丹波哲郎)の隠し子である「照姫」というもう1つの顔があった。
出生の秘密を抱えながらも、お照は町人たちに囲まれて暮らし、事件が起きればその身分を生かして悪事の真相へと迫っていく。
本作のタイトルにもなっている「七変化」は、沢口演じるお照の大きな見どころだ。物語の中で女剣士や目明かし、渡世人などさまざまな姿に変身し、悪を追い詰めていく。町娘としての親しみやすさと、照姫としての身分を併せ持つキャラクター設定が、痛快な時代劇としての楽しさにつながっている。
お照/照姫を演じる沢口の魅力は、1人の女性が持つ2つの顔を自然に見せているところにある。
茶屋で働くお照は、明るい看板娘として振る舞いながら、ひとたび照姫としての身分を示す場面では、その立場にふさわしい凛とした気品が漂う。華やかな変装姿だけでなく、町娘と姫君の間にある空気の違いを楽しめるのも本作ならではのポイントだ。
そして、本作での沢口の「七変化」は、単なる視覚的な衣装替えの域に留まらない。さまざまな身分のキャラクターに応じ、声のトーンや歩き方、視線の配り方まで演じ分け、お照というヒロインが持つ多面的な魅力を鮮やかに表現している。当時20代半ばだった沢口靖子ならではのみずみずしい華やかさと、作品の主役を堂々と張る役者としての芯の通った落ち着きが、この「七変化」というケレン味あふれる設定に見事な説得力を与えている。
また、お照を取り巻く人物との関係も物語を彩る。堤大二郎演じる南町奉行所同心・竹田五郎兵衛や、橋爪淳演じる水原忠吾ら個性豊かな人物とのやり取りによって、お照の活躍にコミカルな味わいが加わっていく。
そんな「お江戸捕物日記 照姫七変化」で沢口が見せるのは、時代を象徴する女優へと駆け上がっていく時期の輝きでもある。町娘としての愛らしさから、照姫としての凛とした佇まい、さらに変装によって異なる顔を見せていくお照。長年にわたって第一線で活躍を続ける沢口が、若き日に挑んだ「七変化」を通して、その華やかな魅力と役柄に確かな存在感を与える表現力をあらためて味わいたい。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
お江戸捕物日記 照姫七変化
放送日時:2026年9月5日(土) 10:00~(※第1話、第2話は無料放送)
チャンネル:東映チャンネル(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:沢口靖子 堤大二郎 橋爪淳 丹波哲郎 ほか
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