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木村拓哉が見せる"聞く芝居"――「TOKYOタクシー」で引き出された、家族を背負う男の静かな温かさ

2026/09/04

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「TOKYO タクシー」
「TOKYO タクシー」

2026年8月12日に新レーベル「C&C STAGE」移籍後初となるオリジナルアルバム『Checkpoint』をリリースした木村拓哉。9月5日からは日本国内3都市と海外(ソウル・台北)の全5都市9公演で開催されるソロ初の海外ライブを含むライブツアー「TAKUYA KIMURA Live Tour 2026 Checkpoint」がスタートする。

俳優としても、2026年は「教場 Reunion/Requiem」で風間公親を演じ、「教場」シリーズの集大成を迎えた。そんな木村の、これまでとは違った新たな演技を見ることができるのが映画「TOKYOタクシー」だ。9月4日(金)より衛星劇場でテレビ初放送される。

木村拓哉が日々の生活に悩むタクシー運転手を演じた「TOKYO タクシー」
木村拓哉が日々の生活に悩むタクシー運転手を演じた「TOKYO タクシー」

(C)2025 映画「TOKYO タクシー」製作委員会

これまで「教場」シリーズ(2020年、2021年、2023年、2026年)の風間公親、「レジェンド&バタフライ」(2023年)の織田信長、「グランメゾン」シリーズ(2019年、2024年)の尾花夏樹など、強い存在感を放つ人物を演じてきた木村。そんな木村が本作で演じるのは、娘の入学金や車検代、家の更新料などに頭を悩ませながら、家族を支えるために働くタクシー運転手の宇佐美浩二だ。

山田洋次監督が木村の起用にあたって引き出したかったと語るのは、これまでの作品・キャラクターではあまり見ることのできなかった「優しくて温かい面」。本作では木村拓哉というスターとしての華やかさではなく、日々の暮らしを抱えた1人の男としての姿が、浩二を通して浮かび上がる。

「TOKYO タクシー」
「TOKYO タクシー」

(C)2025 映画「TOKYO タクシー」製作委員会

そんな浩二のもとに舞い込むのが、85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から神奈川県葉山の高齢者施設まで送る仕事。ところが、すみれは「東京の見納めに」と、いくつかの場所への寄り道を依頼する。

最初はそっけなかった2人だが、東京を巡るうち、すみれは自身の人生を語り始める。一方、浩二もすみれから質問攻めにされるなど、ユーモラスなやり取りも。運転手と乗客だった2人が、少しずつ互いの人生に触れていく。

「TOKYO タクシー」
「TOKYO タクシー」

(C)2025 映画「TOKYO タクシー」製作委員会

木村が浩二を作り上げるうえでこだわったのが、夜勤明けに自宅で眠る際に使用するアイマスクだ。木村はこれを"妻・薫(優香)が使い古したもの"という裏設定にした。単なる小道具としてではなく、家計をやりくりする妻を気遣う浩二の思いまで込めたものだったことがうかがえる。

こうした細部への意識があるからこそ、浩二という役は単に"木村拓哉がタクシー運転手を演じている"という存在ではなく、仕事と家族を背負って日々を生きる1人の男性として立ち上がってくる。

「TOKYO タクシー」
「TOKYO タクシー」

(C)2025 映画「TOKYO タクシー」製作委員会

そして本作で特に注目したいのが、倍賞との芝居だ。2人のシーンの多くは、タクシーの車内で撮影されたという。倍賞は木村について「勉強家で、何かしら常に考えている真面目で優しい方」と映画の公開セレモニーで語り、芝居を重ねる中で信頼関係を築いていったことを明かしている。

タクシー車内の会話シーンの撮影では、LEDウォールに車窓を映すバーチャルプロダクションも活用。後部座席にいる倍賞の表情が見えにくい状況でも、木村は声の波長からすみれの感情を感じ取りながら芝居を続けたという。

ここに表れるのが、木村の"聞く芝居"だ。すみれの言葉を受け止め、表情や声、短い言葉で返していく。自分が前に出るのではなく、相手の芝居を受けることで浩二という人物像を立ち上げていくのだ。

その魅力が凝縮されているのが、夕焼けに染まるベイブリッジを走る場面だ。過去を振り返って涙を流すすみれに対し、浩二は今を生きているからこそ目の前の景色を見ることができる、と語りかける。静かなやり取りの中に、それまで2人が車内で交わしてきた言葉や時間が重なり、浩二の不器用な優しさがにじむ。

相手の言葉を受け止め、必要な瞬間には自分の言葉を返す――。そんな"聞く芝居"を通して、木村は家族や仕事を抱えて生きる浩二という普通の男性に、静かな温かさと生活の匂いを与えている。

「TOKYO タクシー」
「TOKYO タクシー」

(C)2025 映画「TOKYO タクシー」製作委員会

華やかなスターとしてではなく、目の前の1人と向き合い、その言葉を受け止めることで存在感を見せる木村拓哉。山田洋次監督とのタッグで引き出された、これまでとはひと味違うその魅力を、「TOKYOタクシー」でぜひ確かめてほしい。

文=HOMINIS編集部

放送情報【スカパー!】

TOKYOタクシー
放送日時:2026年9月4日(金) 21:00~、13日(日) 10:00~、19日(土) 11:00~、23日(水) 8:30~
チャンネル:衛星劇場(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

出演:倍賞千恵子 木村拓哉 蒼井優 迫田孝也 優香 ほか

詳しくは
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