「探偵ロマンス」で活躍中の濱田岳が演技力を遺憾なく発揮!広瀬アリスの秋田弁も魅力のドラマ「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」

やまさき十三・北見けんいちによる人気漫画「釣りバカ日誌」を連続ドラマ化した「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」。松竹の看板作品でもある映画「釣りバカ日誌」シリーズ完結後に新しく制作された本作は、舞台を2015年の現代に移し、サラリーマン生活を始めたばかりの"ハマちゃん"こと浜崎伝助の成長を描く人情ドラマだ。

「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」(C)やまさき十三・北見けんいち・小学館/テレビ東京/松竹
自他共に認める"釣りバカ"である浜崎伝助(濱田岳)は、大手ゼネコンである鈴木建設に入社。ある日、仕事の休憩時間に釣りを楽しんでいた伝助は、疲れ切っている初老の男性に声をかけて気分転換に釣りを勧める。その男性こそ、伝助が務める鈴木建設の社長・鈴木一之助(西田敏行)だった。2人は互いの関係を知らないまま、伝助の誘いで釣りに出かけることに。そこで一之助は釣りの魅力に目覚め、伝助は師匠として弟子である"スーさん"こと一之助に釣りを教え始める。
人気作のドラマ化にあたって主役に抜擢されたのは濱田岳だ。彼は2023年1月期のドラマ「探偵ロマンス」(NHK総合)で主演、「警視庁アウトサイダー」(テレビ朝日系)でも主軸となる敏腕刑事を演じるなど、その活躍は留まるところを知らない。本作で濱田は質の高いドラマを表彰する「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」の主演男優賞を受賞し、さらなる飛躍を遂げたと言える。
当時すでに若手実力派として目され、長年愛されてきた"ハマちゃん"のバトンを受け継ぐことになった濱田。そのプレッシャーが相当なものであったことは想像に難くないが、彼はハマちゃんのお人好しっぷりを見事に演じて視聴者の心を鷲掴みにした。まさにハマちゃんそのものといえる人の良さそうな外見に加え、新入社員らしいピュアな一面をあわせ持つ新たなハマちゃん像は、濱田だからこそ実現可能なキャラクターだ。彼はauのCM「三太郎シリーズ」でお茶目な金太郎役を演じて一躍話題となった。そこでも見せたコミカルな演技や好感度の高さが、ハマちゃんを形作るにあたって遺憾なく発揮されていると言えよう。

「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」(C)やまさき十三・北見けんいち・小学館/テレビ東京/松竹
映画のハマちゃんは愛妻家である一方、ドラマ版の新入社員ハマちゃんはまだ独身。ヒロインであるみち子とは衝撃の出会いを果たすことになるが、そのヒロインを演じるのが広瀬アリスだ。夫婦円満な映画版のハマちゃん夫婦とは違い、本作のみち子はハマちゃんに対して当たりが強く、とげとげしい態度を見せる。それでも折に触れてハマちゃんの言葉に笑顔を見せる彼女の表情は愛らしく、これから2人の恋路がどうなるのか期待を膨らませてくれる。怒ると飛び出す見事な秋田弁からは、広瀬の新たな魅力を感じられるだろう。

「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助」(C)やまさき十三・北見けんいち・小学館/テレビ東京/松竹
ドラマ化が発表されて話題をさらったのが、映画版でハマちゃん役を演じた西田敏行がスーさん役を演じるという驚きのキャスティングだった。西田自身も「スーさんを演じることについては、最初はありえないかなと思っていました」と語ったほどだ。しかし西田特有のユーモラスな雰囲気をまとったスーさんは、ドラマならではの魅力あるスーさんとして存在感を確立している。ピュアなハマちゃんに釣りの良さを教わり子供のように喜ぶスーさんの姿は微笑ましい限りだ。
ドラマ版「釣りバカ」は看板シリーズのリブートというプレッシャーをはねのけ、シーズン2に続きスペシャルドラマも制作された。映画版のファンも、この作品で初めて釣りバカの世界に足を踏み入れる視聴者も、心の底から笑って楽しめる秀作だ。
文=本永真里奈
放送情報【スカパー!】
釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助
放送日時:【#1~#4】2023年2月18日(土)18:30~
【#5~#8】2023年2月25日(土)18:30~
チャンネル:ホームドラマチャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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