当時15歳の宮沢りえが女優デビューを果たし、その可愛らしさを発揮した映画「ぼくらの七日間戦争(1988)」
モデルとしてデビューした後に一躍トップアイドルの座に上り詰め、現在でも女優として第一線で活躍しつづける宮沢りえ。そんな彼女が鮮烈な女優デビューを飾った作品が映画「ぼくらの七日間戦争(1988)」だ。宗田理の同名小説を映画化した本作は、校則や体罰により抑圧された中学生が大人たちに反旗を翻すさまを描く青春ムービーの名作として、時代を越えて愛されている。
(C)KADOKAWA 1988
ひとみ(宮沢りえ)が通う中学校では、生徒たちが厳しい校則に縛られ、教師による体罰が横行していた。そんなある日、ひとみと同じクラスの菊池(菊池健一郎)ら男子生徒8人が姿を消してしまう。学校の体制に嫌気が差した彼らは無断欠席し、町外れの廃工場に立てこもることを決めたのだ。ひとみは友人の女子2人と共に彼らの様子を伺おうと工場を訪れ、男子たちと意気投合する。一方で体面ばかりを考える学校側は、生徒たちを工場から引きずり出そうと画策。工場に立てこもった生徒たち11人は、自由を求めて反撃に出る。
この作品が女優デビュー作となった宮沢りえは、当時15歳。「三井のリハウス」CMで初代リハウスガールを務めてその名を知られていた彼女だが、演技に挑戦するのはこの作品が初となった。宮沢自身は当時を振り返り、「撮影に入る前に合宿をしてエチュード(即興)のようなことをやったが、それが苦痛で仕方がなかった。それほど演技に対する劣等感があった」と語っている。
(C)KADOKAWA 1988
しかしスクリーンに映る彼女のはつらつとした姿からは、そんな様子は微塵も感じられない。まず誰もが、まだ幼さの残る彼女の可愛らしさに心をつかまれるだろう。国民的美少女の輝く笑顔に引き込まれるのもさることながら、一方では中学生とは思えないような大人びた表情にも驚かされる。彼女が演じるひとみは学級委員で、それゆえにクラスメートから責任を押し付けられるような場面も登場する。大勢の生徒たちにも毅然とした物言いで相対する彼女の姿から感じられる、15歳とは思えない力強さは見事なものだ。
(C)KADOKAWA 1988
宮沢演じるひとみを筆頭として11人の中学生らが力を合わせ、創意工夫をこらした仕掛けで大人たちを懲らしめていく点が本作の見どころの1つ。そんな彼らの活躍を見て、体罰が当たり前だった時代の少年少女たちは熱狂したに違いない。かつての少年少女にはノスタルジックな青春映画として、現代の少年少女には「大人との戦い」という普遍的なテーマを描く名作として鑑賞してもらいたい1本だ。
文=本永真里奈
放送情報【スカパー!】
ぼくらの七日間戦争(1988)
放送日時:2023年5月24日(水)5:45~
放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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