阿部寛の存在が物語の支柱に!横浜流星、吉川晃司共演の日曜劇場「DCU」で描かれた水中捜査チームの奮闘
阿部寛が主演を務め、横浜流星、吉川晃司らが共演した日曜劇場「DCU」。同作はハリウッド大手制作プロダクションとの共同制作で、海上保安庁に新設された水中事件や事故の捜査を行う架空のスペシャリスト集団「DCU」の活躍を描いたウォーターミステリードラマ。捜索が困難な海域や河川などに潜り、地上に比べて解決率が低いと言われている水中での事件を解決していく。
阿部が演じているのは「DCU」の隊長・新名正義。「証拠は必ず水の中に残っている」「水は嘘をつかない」という信念のもとに行動する頑固な性格。横浜は、幼い頃に水難事故で親を亡くし、新名に命を救われた過去を持つ若手隊員・瀬能陽生を熱演。ダイナミックな水中シーンの映像美も話題になった同作の撮影に臨むに当たって、阿部は身体を鍛え直したという。阿部は以前からダイビング免許を持っていたが、バディ役の横浜らもダイビングのライセンスを取得して同作に挑んだ。

サイバー班や科学捜査班と連携し、群馬県のダム湖や石川県の能登半島、水族館の巨大水槽、危険成分が発見された温泉など、あらゆるところに潜るという厳しい任務を遂行する「DCU」。彼らの奮闘を描くと同時に、15年前に起きた未解決事件の謎と人間ドラマもじっくりと丁寧に描き出していく。凄みのあるまなざしで隊長・新名を演じた阿部の存在感は圧倒的。その演技を振り返ってみたい。
■謎めいた主人公・新名を演じた阿部寛の視線に射抜かれる

阿部の代表作の1つでもある「下町ロケット」で演じた社長・佃は、人情深く親しみやすい役柄だったが、一方の新名は相手が誰であろうとストレートにものを言うため、傲慢だと思われることもしばしば。いわゆる"俺についてこい"タイプの隊長だ。
数々の事件が起こる物語の中で一貫して描かれるのは、第1話の冒頭シーンに出てくる、15年前に起こった海上での爆破事件に関わること。新名が当時の相棒で親友でもある成合(吉川)と救助活動に向かい、現場に居合わせた少年を救出するが、成合はそのまま行方不明となってしまう...。そして、その少年こそが幼き頃の瀬能。彼は成長し、新名を慕って「DCU」のメンバーとなる。同チームでは成合の妹・隆子(中村アン)も新名の下で勤務している。
しかし、新名が心を許した笑顔を向けるのは、婚約者で科学捜査ラボ班長・黒江真子(市川実日子)に対してのみ。事故のショックで記憶が断片的なこともあってか、時に新名に不信感をぶつけてしまう瀬能に対しても、新名は「記憶、思い出してみろよ」と突き放す。一方で、犯人を追って海に出る隆子を案じるがあまり鬼の形相になる一面も。そんな新名のさまざまな顔を演じる阿部の演技は、迫力たっぷりだ。生死と隣り合わせのリーダーを演じた阿部の存在は、本作の大きな柱となっている。
■個性豊かなキャスト陣の掛け合いも見応えたっぷり

新名という人間を読み解くキーワードの1つは、元相棒・成合の存在だ。若さゆえに感情で突っ走りそうになる瀬能に新名がかける「冷静になれ」という言葉や、「どんなに地味な捜査もいつか解明の道へと繋がっていく」というアドバイスも、成合が言っていたこと。新名にとって成合がかけがえのない存在だったことが伝わってくる。
かつてバディだったこの2人が"正義のヒーロー"として描かれていないことも謎を深め、研究者だった父の死の真相を確かめたい瀬能は混乱しながらも、その謎を突き止めようとする。
新名を演じた阿部の芝居で印象的なのは表情だ。秘密を明かさないことに反発する瀬能を相手にせず、口の端を曲げて笑うさまはシニカルだが、その瞳には息子を見るような愛情も宿っている。
過去に何があったのか、そして黒幕は誰なのか。最後まで予測不能なウォーターミステリーを、阿部を筆頭とするキャスト陣の迫真の演技とともに堪能してほしい。
文=山本弘子
放送情報【スカパー!】
DCU
放送日時:2026年3月22日(日)12:00~[全話一挙放送]
チャンネル:TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:阿部寛、横浜流星、中村アン、山崎育三郎、趣里、岡崎体育、有輝(土佐兄弟)、高橋颯(※「高」は正しくは「はしご高」)、吉田涼哉、エレナアレジ後藤、フェルナンデス直行、明日海りお、岡田浩暉、高橋光臣、佃典彦、春風亭昇太、市川実日子、吉川晃司 ほか
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