小泉孝太郎、40代半ば過ぎで得た渋みと軽さの絶妙なバランス「精神分析医 氷室想介の事件簿3」で見せる進化
政治家一家の長男として生まれながら俳優業へと進み、バラエティでは飄々としたお茶目なキャラクターと独特の"こじらせ男子"的な魅力で場を和ませる小泉孝太郎。そんな彼の出演作を振り返っていくと、「あれ? いつの間にこうなったんだ?」と引っかかる瞬間がある。
例えば、「アテンションプリーズ」(2006年)の訓練生パイロット・堤修介を覚えているだろうか。プレイボーイの一面がありつつも、どうにも憎めなかった彼の面影は、今の小泉からは感じられない。「ハケンの品格」(2007年)で見せた好青年像も然りで、40代半ばを過ぎた現在の彼は、過去のどちらの表情とも違う新たな一面を見せている。
その変化がもっとも鮮明に出ているの
が、主演を務める人気ミステリーシリーズ「精神分析医 氷室想介の事件簿」だ。 ■出演作品をチェック
©BS-TBS
2022年の第1弾から、2026年3月にBS-TBSで放送された第3弾「精神分析医 氷室想介の事件簿3 -カリスマ塾長の闇...職員転落死の過去と連続殺人の謎-」に至るまで、このシリーズはある意味、近年の小泉孝太郎の歩みを映し出す、鏡そのものなのかもしれない。
小泉が演じる氷室想介は、精神分析医でありながら警察の捜査に協力する人物だ。第3弾の舞台は塾業界。カリスマ塾長の周囲にはびこる疑惑と2年前の職員の転落死、外部への情報流出、そして、新たな連続殺人事件が絡み合うサスペンスフルな内容になっている。
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かつて、プレイボーイの訓練生パイロットを演じた俳優が、今は人間の心理の歪みを静かに見透かす専門家を演じている。この役柄の変遷そのものがすでに一種の面白みがある。だが、それは「俳優が渋くなった」という単純な話ではない。氷室想介というキャラクターが持つ「冷静で、時に冷徹に見えるほど相手の嘘を暴いていく」という資質は、小泉が培ってきた「どこか掴みどころのない、でも芯のある人間」というイメージと実はずっと地続きだったのかもしれない......と思わせる説得力がある。
また、シリーズを通じて、氷室のバディを務める刑事・田丸有希役の美村里江との掛け合いも大きな楽しみの1つだ。重苦しい事件の展開と2人のテンポのいいやり取りが交互にやってくるため、視聴者が物語の波に乗りやすい空気が生まれている。氷室がシリアスに追い詰めていくパートと、小泉本来の飄々とした軽みが漏れ出るパートのバランスが、このシリーズを単なるミステリーに留めない重厚さに押し上げている。
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そして、本作はシリーズ史上最も濃密な人間模様が描かれている。カリスマ塾長役の升毅のほか、南野陽子、稲葉友などといったゲストキャストが加わり、塾を舞台に「なぜ、この人はこういう選択に至ったのか?」という問いを氷室が掘り下げていくことで、推理の面白さと人間観察の面白さが重なる作品になっている。
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40代の半ばを過ぎて増した渋みと、バラエティ番組で磨かれた軽妙さの両方を併せ持つ今の小泉孝太郎でなければ成立しない氷室像が、シリーズを重ねるごとに少しずつ見えてきている。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
精神分析医 氷室想介の事件簿3 -カリスマ塾長の闇…職員転落死の過去と連続殺人の謎-
放送日時:2026年8月14日(金) 21:20~
チャンネル:ファミリー劇場(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:小泉孝太郎、美村里江、升毅、稲葉友、青山倫子、賀集利樹、筧美和子、松本岳、藤丸千、平井珠生、南野陽子
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