有村架純が自然な演技力と天性の魅力で作り出した、不思議で優しい「ちひろさん」の世界
国民的女優として高い人気を誇る有村架純。4月より放送中のドラマ「GIFT」で雑誌記者を熱演し、6月19日(金)には主演映画「マジカル・シークレット・ツアー」の公開を控えるなど、今年も日本のエンターテインメント界を力強く牽引中だ。
最新主演映画として期待を集めている「マジカル・シークレット・ツアー」は、2017年に実際に起きた金密輸事件をモチーフとしたオリジナルストーリー。有村が演じる和歌子は2人の子供を育てる普通の主婦だが、ある日突然、夫が横領し、会社を解雇されたことを知らされる。金銭的に追い詰められた和歌子は"闇バイト"に手を出し、さらにはそこで出会った仲間たちとともに自ら金の密輸を始めるようになる。
黒木華、南沙良といった実力派女優たちとの共演はもちろん、流されるままに生きてきた和歌子らが過酷な現実の中でどんな道を選び取るのか、その生き様を有村らがどんな演技で体現するのか、注目ポイントが盛りだくさんだ。公開前から場面写真のみならず、シンガポールロケの本編映像やロケ地マップなども公開されており、早くも盛り上がりを見せている。
■説得力抜群の自然な演技で、有村架純が自由な"ちひろさん"を体現
さまざまな作品に出演し、多彩な演技で人々を魅了し続ける有村。そんな彼女が独特な雰囲気を醸す演技を堪能できる作品が、2023年に配信・公開された映画「ちひろさん」だ。同作は2026年6月7日(日)23:00~より日本映画専門チャンネルで放送される。
原作は『ショムニ』などのヒット作を生み出した安田弘之による同名コミックで、監督は「愛がなんだ」で恋愛における葛藤をリアルに描き出した今泉力哉が務めた。
有村は、海辺の町の弁当店「のこのこ弁当」で働く元風俗嬢・ちひろを演じている。ちひろはマイペースであっけらかんとした性格で、風俗嬢だった過去を隠すこともない。自由で、誰とでも分け隔てなく接し、それゆえに生きづらさを抱えている人たちから慕われる存在となっていく。
達観したかのようなちひろの人間性を、有村はごくごく自然な演技で体現している。冒頭、公園で猫を見つけた時は、まるで友達のように四つん這いになって話しかけ、子どもたちと一緒に鉄棒で遊んでいる時は、服がめくれるのも構わず楽しそうに笑う。
ホームレスの男性を部屋に招き風呂に入れるなど、少し意表を突くようなシーンもあるが、演技に無理がなく雰囲気も常に柔らかいため、それがちひろという女性なのだと納得できてしまう。同時に、自由でどこか不思議なちひろという人物の魅力が、じわじわと心に染み込んでくるのだ。
■ミステリアスで愛らしい...有村の魅力あふれるシーンにも注目

本作の初日舞台挨拶で、有村はちひろを演じることの難しさを語っていた。しかし、観ていてそんな印象をまったく受けないほどに、ちひろの内面までもが垣間見えるかのような絶妙な演技を見せてくれる。
例えば物語の序盤、のこのこ弁当の裏で筍の皮を剥くシーンでは、心の中で何かが頭をもたげたように、ふと遠い目つきになる。また、店主の妻で、ちひろが信頼している存在でもある多恵(風吹ジュン)の見舞いのために病院に行った時には、多恵との会話中に珍しく、視線を彷徨わせたりもする。そういった場面では、ちひろの心が何か動いているのは伝わってきつつも、やはりつかめない部分もあり、ちひろがミステリアスな人物であることを再認識させられる。しかし同時にちひろという人物の深みが、ふんわりと、有村らしい愛らしさを伴って映し出されているのだ。
本作の有村は、"演じている"というよりは、"空気を作り出している"といったほうがしっくりくる。風景と音、セリフの抑揚や笑顔が画面の中で融合し、優しい"ちひろさん"の世界となっている。それも、有村の持ち前の魅力と自然な演技が、"ちひろさん"というキャラクターと上手く融合しているからなのだろう。
6月公開の「マジカル・シークレット・ツアー」を観る前に、女優・有村架純の魅力とその素晴らしい演技力を、ぜひ本作で堪能してみてはいかがだろうか。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
ちひろさん<PG-12>
放送日時:2026年6月7日(日)23:00~、6月14日(日)21:00~ほか
※本編前後に、有村架純のスペシャルコメントもお届け(6月7日(日)除く)
チャンネル:日本映画専門チャンネル(スカパー!)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
出演:有村架純 豊嶋花 嶋田鉄太 van 若葉竜也 佐久間由衣 長澤樹 市川実和子 鈴木慶一 根岸季衣 平田満 リリー・フランキー 風吹ジュン
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