GWはアクション映画で決まり！
最新作から名作までオススメ作品を一挙に紹介

いよいよゴールデンウィーク到来！今年は最大9連休と、映画に浸りきるにはぴったりだ。夏に向け開放的な気分になるこの季節、観たくなるのがアクション映画。肉体を極限まで使い、アクションスターが躍動する姿は爽快そのもの。最新ヒット作から人気シリーズ、何度でも観たくなるレジェンド級の名作までハリウッドが誇るアクション映画を紹介する。

トム・クルーズを象徴する2作品に最新作も控えるキアヌ・リーヴスの痛快アクション

映画界を代表するアクションスター、トム・クルーズ。若手演技派として活躍していたクルーズが、アクションの才能を開花させた『M:i』シリーズの第4弾が『ミッション：インポッシブル／ゴースト・プロトコル』(2011年)だ。イーサン・ハント(クルーズ)が米ロの核戦争を画策するテロリストに挑む本作は、モスクワでの爆破テロに始まり、ドバイの超高層ビルの外壁を登る高所アクション、砂嵐からの脱出劇、激しいカーアクションなど派手な見せ場が満載！クルーズの大活躍はもちろん、サイモン・ペッグやジェレミー・レナー、のちに『007』シリーズのヒロインに抜擢されるレア・セドゥなど豪華共演陣にも注目したい。クルーズの限界突破のスタントをフィーチャーする、シリーズの流れを作った作品としても見直しておきたい一本だ。

そんなクルーズの主演作で、昨年ぶっちぎりの大ヒットを記録した『トップガン　マーヴェリック』(2022年)が早くも登場。クルーズの出世作『トップガン』(1986年)のその後を描いた今作は、かつて凄腕のパイロットとして活躍したマーヴェリック(クルーズ)が、海軍戦闘機兵器学校「トップガン」の教官として若手パイロットを特訓する。実際の戦闘機を使ったリアルな飛行シーンのほか、訓練中に命を落とした親友の息子ブラッドリー(マイルズ・テラー)との軋轢、かつてライバルだったアイスマンことカザンスキー海軍大将(ヴァル・キルマー)との友情など熱いドラマも見応えある。

キアヌ・リーヴスも青春スターからアクションスターの仲間入りを果たした一人。『マトリックス』シリーズで映画ファンの度肝を抜いたリーヴスが、寡黙な殺し屋を演じたのが『ジョン・ウィック』シリーズだ。引退していたウィックが愛犬の復讐のため裏世界に舞い戻る第1作『ジョン・ウィック』(2014年)で、リーヴスはカンフーと銃を組み合わせた「ガン・フー」を披露。躍動感あふれるアクションと、たった一人でマフィアを潰す文句ナシの痛快さが味わえる。

『ジョン・ウィック：チャプター２』(2017年)は、復帰したウィックが裏社会の掟と戦う物語。第3作『ジョン・ウィック：パラベラム』(2019年)では、懸賞金をかけられたウィックが無数の刺客と激闘を繰り広げる。シリーズの監督を務めたのは『マトリックス』シリーズでリーヴスと組んだスタントコーディネーターのチャド・スタエルスキ。9月公開の第4弾『ジョン・ウィック：コンセクエンス』の予習としても観ておきたいシリーズだ。

ブラット・ピット、ジェイソン・ステイサム、リーアム・ニーソンらスターたちの作品も

クルーズやリーヴスと同世代で、スタントマン役を演じた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)でアカデミー賞助演男優賞はじめ多くの賞に輝いたブラット・ピット。彼が殺し屋を演じた伊坂幸太郎原作のアクション・スリラーが『ブレット・トレイン』(2022年)だ。ピット演じるレディバグという名の殺し屋が、東京発京都行きの新幹線の車内でブリーフケースの争奪戦に巻き込まれる物語。見た目や目的、戦い方も違う殺し屋たちが次から次に登場し、車内で熾烈なバトルを展開する。二転三転していくストーリー、独特の視点で日本を描いたポップなビジュアルも見どころだ。

飛び込み選手から俳優に転向したアクションスター、ジェイソン・ステイサム。アスリート出身として多くのアクション映画に出ているが、なかでもハードな作品が実話を基にした『キラー・エリート』(2011年)である。オマーンの首長から元SAS(英国陸軍特殊空挺部隊)隊員の暗殺依頼を請けたダニー(ステイサム)と、SAS関係者で組織された闇の部隊フェザー・メンの死闘を描いた本作。銃撃戦や格闘戦などハードなバトルの連続だが、椅子に縛り付けられたステイサムがそのまま敵と戦うなどアクロバティックな見せ場も披露。ロバート・デ・ニーロ、クライヴ・オーウェンと男臭い共演者も魅力の作品だ。

演技派としてメジャー作品を中心に活躍している名優リーアム・ニーソンは、50代半ばを過ぎてからアクションスターとしてブレイクした異色のキャリアの持ち主。大切な人を守るため戦う最強オヤジがかつてないシチュエーションに挑んだのが『フライト・ゲーム』(2014年)だ。素行不良の航空保安官マークス(ニーソン)は、飛行中の機内で乗客全員を人質とした身代金の要求メールを受け取る…。機内に潜む犯人を暴き出すスリリングな駆け引きがメインだが、狭いトイレでの格闘戦やクライマックスのスペクタクルは圧巻！最強オヤジ史上最大級のジェットコースタームービーに仕上がった。

80年代からアクション映画を牽引し、いまだ第一線で活躍中の重鎮シルヴェスター・スタローン。彼がアクションスターとして不動の人気を確立した代表作が『ランボー』シリーズだ。『ランボー』(1982年)は、ベトナムからの帰還兵ランボー(スタローン)が残忍な警察や州兵相手に一人でゲリラ戦を繰り広げる物語。ハードなアクション描写だけでなく、社会問題になった帰還兵のPTSDを扱った社会派としての一面も持つ力作だ。

第2作『ランボー 怒りの脱出』(1985年)でランボーは、戦争終結後も囚われたままの仲間を救うためベトナムに舞い戻る。脚本は若手時代のジェームズ・キャメロンが執筆し、抑留兵や行方不明兵士などリアルな問題を扱いながら、派手な見せ場を盛り込んだエンタメ作に仕上げた。続く『ランボー３ 怒りのアフガン』(1988年)は、ランボーがアフガニスタンに侵攻したソ連軍と戦う物語。絶頂期のスタローンのヘビー級アクションに加え、当時のアメリカの戦争観が伺えるという意味でも見応えのあるシリーズだ。

これらのほかにも、おもしろさ満点のシリーズ作品が多数放送。ゴールデンウィークは心ゆくまで映画を楽しもう！

文＝神武団四郎

神武団四郎●映画ライター。「映画秘宝」「MOVIE WALKER PRESS」「シネマトゥデイ」などへの寄稿、パンフレットの執筆、編集など。編書に「別冊映画秘宝 絶対必見！SF映画200」(洋泉社)など。監修書に「テック・ノワール ジェームズ・キャメロン コンセプトデザイン画集」(玄光社)、「メイキング・オブ・007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」(玄光社)など。ゴジラよりコング派。

＜放送情報＞
キラー・エリート（2011年）
放送日時：2023年5月3日(水・祝)12:30～

フライト・ゲーム
放送日時：2023年5月6日(土)18:45～
チャンネル：ムービープラス

ブレット・トレイン
放送日時：2023年5月3日(水・祝)22:15～

トップガン　マーヴェリック
放送日時：2023年5月7日(日)18:30～
チャンネル：スターチャンネル１

ブレット・トレイン
放送日時：2023年5月7日(日)23:00～
チャンネル：WOWOWプライム

ミッション：インポッシブル／ゴースト・プロトコル
放送日時：2023年5月7日(日)21:00～

（吹）ミッション：インポッシブル／ゴースト・プロトコル
放送日時：2023年5月5日(金・祝)18:30～
チャンネル：ザ・シネマ

ランボー [吹替版]
放送日時：2023年5月6日(土)17:30～

ランボー 怒りの脱出 [吹替版]
放送日時：2023年5月6日(土)19:15～

ランボー３ 怒りのアフガン [吹替補完版]
放送日時：2023年5月6日(土)21:00～

ジョン・ウィック [吹替版]
放送日時：2023年5月7日(日)19:00～

ジョン・ウィック：チャプター２ [吹替版]
放送日時：2023年5月7日(日)21:00～

ジョン・ウィック：パラベラム [吹替版]
放送日時：2023年5月7日(日)23:10～
チャンネル：WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽

※放送スケジュールは変更になる場合があります